この記事では、2023年1月25日に北海道教育委員会より発表された北海道公立高校の当初倍率を受けて、石狩以外の北海道の全日制高校の全体の倍率、及推薦倍率が高い学校を見ていきます。

2023出願状況

2023(令和5)年度 北海道・札幌 高校入試の関連記事

札幌・石狩の当初倍率はこちらをご覧ください。

札幌・石狩の推薦入試の倍率の記事です。自己推薦化で昨年までと大きく変わっています。

2023年の私立高校の出願状況が2月9日に発表されました。

北海道公立高校全日制、4年連続1倍割れ

道教委は、北海道公立高校の当初の出願状況を2023年1月25日発表しました。北海道全体の2023年の出願状況はこのようになっています。

全日制と定時制を合わせた218校の募集人員3万2100人に対し、出願者数は3万432人と9年連続で募集人員を下回った。平均倍率は前年度当初出願と同じ0.95倍だった。
引用元:北海道新聞2023/1/26

北海道の全日制の当初の平均倍率は0.95倍となっており、1倍を割っています。しかし人気校や学科には多くの受検生が出願しており、一概に受検が楽になったとは言えません。

又今年は、推薦入試が自己推薦へと変わり、中学校長の推薦がなくても生徒が自身の判断で出願できるようになりました。推薦と一般を合わせた当初倍率より、推薦倍率上回るケースがあり、推薦内定発表後の再出願を行う受検生の増加がありそうです。

道内の傾向をするために、この記事では石狩学区以外の北海道の出願状況を見ていきたいと思います。推薦の倍率も独自に出しています。

出願状況の倍率の計算方法などはこちらの記事をどうぞ。
北海道公立高校の倍率はなぜ何度も発表?理由と日程、データの読み方

倍率が一定以上の高校をピックアップ

その年の人気や傾向を知るためには、普通科だけではなく専門学科を合わせて高倍率の人気校を探すと自ずと見えてくるものがあります。そこで発表された当初倍率1.3倍以上の学校・学科をピックアップします。

また推薦の人気校も知るために、推薦標準枠(推薦の定員)を超えた推薦倍率1.1倍以上の学校・学科もピックアップします。推薦の倍率は発表されてはいませんが、シンプルに推薦出願者数÷推薦の標準枠で計算して小数第3位を四捨五入しています。

ただし、実際にこの倍率通りになるかどうかはわかりません。というのも、その年、また高校によっては、推薦の標準枠より若干名多く内定を出す場合があるからです。反対に1.0倍以内の推薦出願者数であっても、油断は禁物です。標準枠を満たしていない場合でも、推薦出願者が基準を満たしていない場合、落ちる場合もあります。

2022年もそのようなケースがありましたので、昨年どこが多く内定を出したか、どこが標準枠より少なくても落としたか、詳しくはこちらの記事で確認してください。
2022年北海道公立高校の推薦入試。合格内定者数が発表

今年度は全日制の推薦入試が自己推薦となって初めての年。先行きが読めない部分が多いですが、あくまでも倍率は参考に止め、受検生の志望を最優先にしたいですね。

それでは、学区ごとに倍率を見ていきます。それぞれの学区、上の表が全体の倍率、下の表が推薦の倍率です。また倍率は少数第二位を四捨五入しています。石狩は記事上部のリンクからどうぞ。

空知

当初倍率1.3倍以上:なし

推薦倍率1.1倍以上

学校名 学科名 推薦標準枠 推薦出願者数 倍率
岩見沢緑陵 普通 36 78 2.17
三笠 調理師 10 16 1.6

後志

当初倍率1.3倍以上

学校名 学科名 募集人員 出願者合計 倍率
小樽潮陵 普通 200 268 1.3

推薦倍率1.1倍以上

学校名 学科名 推薦標準枠 推薦出願者数 倍率
小樽桜陽 普通 40 67 1.68

胆振

当初倍率1.3倍以上

学校名 学科名 募集人員 出願者合計 倍率
苫小牧東 普通 240 312 1.3
苫小牧工業 電子機械 40 58 1.5

推薦倍率1.1倍以上

学校名 学科名 推薦標準枠 推薦出願者数 倍率
室蘭清水丘 普通 32 43 1.34
苫小牧西 普通 32 61 1.91
苫小牧南 普通 32 53 1.66
室蘭栄 理数 32 50 1.56
苫小牧工業 電子機械 20 29 1.45
建築 20 25 1.25
苫小牧総合経済 流通経済 20 25 1.25
情報処理 20 27 1.35
室蘭東翔 総合 80 116 1.45

日高

当初倍率1.3倍以上:なし

推薦倍率1.1倍以上:なし

渡島

当初倍率1.3倍以上

学校名 学科名 募集人員 出願者合計 倍率
函館中部 普通 160 203 1.3
理数 40 54 1.4
函館西 普通 240 310 1.3
市立函館 普通 200 335 1.7
函館工業 電子機械 40 54 1.4
電気情報工学 40 55 1.4
建築 40 61 1.5
函館商業 流通ビジネス 40 71 1.8

推薦倍率1.1倍以上

学校名 学科名 推薦標準枠 推薦出願者数 倍率
函館西 普通 48 101 2.10
市立函館 普通 40 103 2.58
函館中部 理数 20 46 2.3
函館工業 電子機械 20 24 1.2
電気情報工学 20 22 1.1
建築 20 34 1.7
函館商業 流通ビジネス 20 26 1.3

檜山

当初倍率1.3倍以上:なし

推薦倍率1.1倍以上:なし

上川

当初倍率1.3倍以上

学校名 学科名 募集人員 出願者合計 倍率
旭川西 普通 160 233 1.5
旭川北 普通 200 274 1.4
旭川永嶺 普通 200 267 1.3
おといねっぷ美術工芸 工芸 40 58 1.5
旭川工業 情報技術 40 55 1.4
旭川南 総合 200 270 1.4

推薦倍率1.1倍以上

学校名 学科名 推薦標準枠 推薦出願者数 倍率
旭川西 普通 32 66 2.06
旭川北 普通 40 75 1.88
旭川永嶺 普通 60 101 1.68
おといねっぷ美術工芸 工芸 20 49 2.45
旭川農業 食品科学 36 46 1.28
旭川工業 電子機械 20 22 1.1
情報技術 20 25 1.25
建築 20 26 1.3
土木 20 25 1.25
旭川南 総合 100 146 1.46

上川は北海道の他の地区よりも推薦での出願者が多く、倍率も高い印象があります。

留萌

当初倍率1.3倍以上:なし

推薦倍率1.1倍以上:なし

宗谷

当初倍率1.3倍以上:なし

推薦倍率1.1倍以上:なし

オホーツク

当初倍率1.3倍以上

学校名 学科名 募集人員 出願者合計 倍率
北見緑陵 普通 120 169 1.4

推薦倍率1.1倍以上

学校名 学科名 推薦標準枠 推薦出願者数 倍率
北見柏陽 普通 40 47 1.18
北見緑陵 普通 12 31 2.58
北見北斗 理数 20 22 1.1

十勝

当初倍率1.3倍以上

学校名 学科名 募集人員 出願者合計 倍率
帯広柏葉 普通 240 334 1.4
帯広緑陽 普通 160 204 1.3
芽室 普通 160 214 1.3
幕別清陵 普通 120 155 1.3
帯広農業 食品科学 40 60 1.5

推薦倍率1.1倍以上

学校名 学科名 推薦標準枠 推薦出願者数 倍率
帯広三条 普通 48 83 1.73
帯広緑陽 普通 32 42 1.31
芽室 普通 32 37 1.16
帯広農業 農業科学 36 43 1.19
食品科学 36 53 1.47
森林科学 36 41 1.14
帯広工業 環境土木 20 31 1.55
建築 20 23 1.15
帯広南商業 商業 100 122 1.22

釧路

当初倍率1.3倍以上

学校名 学科名 募集人員 出願者合計 倍率
釧路湖陵 理数 40 57 1.4
釧路工業 電子機械 40 50 1.3
釧路商業 流通経済 40 69 1.7

推薦倍率1.1倍以上

学校名 学科名 推薦標準枠 推薦出願者数 倍率
釧路湖陵 普通 40 86 2.15
理数 20 32 1.6
釧路江南 普通 40 96 2.4
釧路北陽 普通 40 92 2.3
釧路商業 流通経済 20 35 1.75
釧路明輝 総合 100 150 1.5

根室

当初倍率1.3倍以上:なし

推薦倍率1.1倍以上:なし

まとめ

北海道全体では全日制も1.0倍割れとなりましたが、人気の学校や学科は多くの受検生が志望しています。

推薦はもう内定の結果が出るまで出願変更はできませんが、一般入試に関しては倍率を見て出願先を変えたいと強く思った時は、出願変更の制度を利用することも可能です。

一般入試の出願変更期間は、2023年1月27日(金)~2月2日(木)となっています。希望する人は在籍する中学校を通じて出願を変更します。

途中、2023年1月31日(火)には出願変更状況の中間発表があります。
2023年北海道公立高出願変更の中間状況は?出願変更は2/2まで

推薦入学面接日は、2023年2月10日(金)

出願変更後の出願状況がわかるのは、2023年2月13日(月)。北海道教育委員会のサイト、各高校掲示で発表されます。
出願変更後の出願状況はこちら

推薦入試の合格内定者数の発表は2月17日(金)。そして推薦に合格できなかった人のために2023年2月20日(月)~2月22日(水)の日程で、一般入試への再出願期間が設けられています。

その結果を受けて最終的な再出願後の出願状況がわかるのは2023年2月28日(火)です。道教委のサイトや新聞で、貴重な現在の出願状況の情報が期間限定で掲載されていきますので、参考までにチェックするといいと思います。

しかし数字にとらわれて一喜一憂せず、あくまでも受検に向けて自分の状態を整えてけるといいですね。先行き不透明な部分が多く、受検生と保護者の皆さんは気を揉んでいると思います。どうか皆さんが健康にラストスパートを乗り切れますように!

参照:
北海道教育委員会 高校入試
 令和5年度(2023年度)公立高等学校入学者選抜出願の状況

入試前日までにチェックしたいことの記事です

合格発表についての記事はこちら

入学準備についてはこちら