北海道公立高校には、推薦入試と一般入試の2つの受検方法があります。この記事では、2023年から大きな変更があった北海道公立高校入試の推薦制度についての解説と推薦を希望する場合のスケジュールの流れ、石狩学区で推薦入試を採用している高校などについてまとめました。

推薦入試

2023年から推薦入試が変わった

令和4年の一枚の通知から

令和4年3月18日、北海道教育委員会のサイトに一枚の通知が掲載されました。「令和5年度道立高等学校入学者選抜における改善の基本方針」です。

内容はいくつかありますが、令和5年度から出願変更の条件や推薦入試が学校推薦から自己推薦に変わるというもの。

議論が全く見えない状態で、こんな大きな変更をこんな直前で、こんな一枚の通知で変えるんだ…と非常に驚きました。令和5年度の受検生は、受検制度の突然の変更に振り回されたのではないでしょうか?

定時制の自己推薦化は前年の令和4年から始まっていたので、いつかは全日制の変更もあるかもとは思っていましたが、周知と実施がほぼ同じ年になるとは驚きです。

是非と検証はまた別記事にして、この記事では2023年からの北海道高校入試における推薦入試制度について解説していきます。

令和5年の推薦倍率は大幅にアップ

当然の結果ですが、2022年まで一部の人気校を除き1倍を超えることも珍しかった北海道の推薦倍率が、軒並み大幅にアップしています。

札幌・石狩の推薦倍率の記事です。

全道の当初倍率と推薦倍率の記事です。(石狩を除く)

普通に考えて公立高校受検のチャンスが2倍となる推薦入試ですから、推薦入試を採用している高校が第一志望なら推薦出願をしたいと思うのは当然ですよね。

しかも高校の出す「入学者の受入れに関する方針」は自己推薦に合わせて具体的になるかと思えば、昨年までとほとんど変わらず漠然とした方針のまま。

これでは自己推薦による出願者が収拾がつかなくなるくらい大幅に増加するのではと予想していたのですが、思った程ではなかった印象です。現場では抑制するような指導や通知があったのかもしれません。

それでも、2022年までの状況とは全く異なる高い倍率となっています。

参考までに学校推薦最後の年、2022年の推薦入試は1倍を超える高校は非常に少なく、こんな感じでした。

なぜ学校推薦から自己推薦に

北海道教育委員会による「令和5年度道立高等学校入学者選抜における改善の基本方針」では「改善」の理由を次のように述べています。

イ 現行の要項では、農業科及び水産科については、募集人員の100%を推薦入学者選抜により内定することができ、本道の基幹産業に携わる人材育成の観点から、特に、将来、自家経営に従事することを希望する中学生が、推薦入学者選抜により合格内定できる可能性を担保していると考えられるが、一方で、一部の学科においては、推薦内定者により募集人員のほとんどが満たされた場合、一般入学者選抜の募集人員が限定され、極端に倍率が高くなる状況があり、一般入学者選抜による受検者にとって不利な状況が生じることが懸念されており、改善の必要がある。

ウ 推薦入学者選抜の出願資格について、現行の要項では「在籍する中学校長の推薦を得て出願する」こととなっており、各中学校において選考基準を定め、中学校長推薦として出願しているが、必ずしも、各高等学校が求める生徒像に合致した生徒が出願しているとはいえず、多様な選抜が十分実施されていないとの指摘があることから、出願資格について改善する必要がある。

令和5年度道立高等学校入学者選抜における改善の基本方針

まさにこのブログでも言い続けて来た長年にわたる北海道高校入試制度の問題点なのですが、自覚があったんだ…という驚きがありました。

北海道の高校受検制度は、数十年間ほとんど変わらない古い制度を続けて来ました。変わったことといえば、学区が拡がったことと裁量問題くらいですが、学区の拡大は全国的なものですし、裁量問題に至っては採用して又廃止して…と元に戻っているので、実質全く変わっていないと言ってもいいでしょう。

推薦が学校推薦から自己推薦にというのは随分前からの全国的な流れなので、むしろ遅過ぎた位だとは思います。しかし、市民との議論もなくこんなに突然の通知。又高校の裁量や受け入れ方針がほぼ昨年のままの状態での変更は、令和5年の受検生を混乱させたのではないでしょうか?

今までの高校入試制度のおかげで、道立高校の普通科は内申ランクの縦割りと立地以外、ほとんど個性が見えません。自然に受検者がばらけるような高校の個性がなければ、ほぼ内申と面接のみで選抜する今の自己推薦のやり方は、一部の高校に志望者が偏り、混乱が生まれるのは容易に想像できます。

それを強行するのですから、正直に申し上げて、北海道の教育行政のやり方には驚かされてばかりです。(悪い意味で。)

推薦入試スケジュール

北海道公立高校推薦入試の流れをまとめます。

推薦以外を含めた北海道高校入試の全体の流れはこちらをどうぞ

2023年推薦入試日程

2023年(令和5年)の北海道公立高校の推薦入試の日程は次のようになっています。

●推薦入学面接日:2023年(令和5年)2月10日(金)

●推薦合格内定者の通知:2月17日(金)まで

●推薦合格内定者数の発表:2月17日(金) 10:00

推薦入試までの流れ

上記の推薦入試日に至るまでの流れは、中学校によって異なるようですが、おおよそ次のような流れになっています。あくまでも一般的な流れですので、実際の手続きについては、必ず在籍中学校の指示に従ってください。

推薦出願を決めるまで

2022年までは中学校での選抜を経て初めて学校推薦を受けることが出来たのですが、2023年からは全日制でも学校推薦はなくなり、受検生の自己推薦で推薦入試の出願が出来るようになりました。

推薦実施高校を志望する受検生は、各高校の「入学者の受入れに関する方針等」を見てみましょう。制度上は、それに合うと考える生徒は誰でも自己推薦できます。

専門学科でその分野に特化した実績や特技がある受検生にとっては、推薦入試は有効な選択肢になりそうです。

実際の出願は、中学校の指示に従うことになります。推薦出願を考えている場合は、早めに中学の担任の先生に伝えてみてはいかがでしょうか。

中学3年になると何度か進路調査や面談も行われます。推薦出願の希望が固まった時点の調査や面談でその旨を担任の先生に伝えることをお勧めします。何かしらの指導はあると思いますが、公表されている資料を見る限り、受検生の強い意志があれば出願は可能なはずです。

ただ、一部の高校を除き、自己推薦書と面接、そして調査書で選抜するのが北海道の現行の推薦入試です。特に普通科は面接や意欲などで差をつけることは難しいと思いますので、個人調査書(内申)をしっかり見られることは覚悟しておくべきでしょう。

以前と異なり、推薦入試はかなりの高倍率が予想されます。もし不合格となってもすぐに一般入試に切り替えられるマインドが必要です。不合格の場合、再出願はどうするか、そこまで考えて出願することをお勧めします。

入学願書などの提出

入学願書は個人で高校へ請求するのではなく、中学を通じて12月に配布されます。(札幌市内の公立中学においてはそのように運用されていると思いますが、地域によって異なるかもしれないので在籍中学の指示に従ってください。)

推薦入試には、願書だけではなく「自己推薦書」の提出が必要です。その高校に入学したいという動機や自分がアピールしたいことをよく考えて作成します。面接に備えて提出前にコピーをとるといいでしょう。自己推薦書の書式については後述します。

12〜1月ごろ 入学願書など必要書類を中学へ提出(冬休み明けすぐが多いが冬休み前の学校も)

最終提出の前に下書き指導も中学校でしてくれます。なおうちの子の中学では願書に貼付する証明写真も中学校で撮影してくれました。冬休み中に清書し3学期の始業式に中学へ提出でしたが、学校によって異なるようです。

入学検定料は各家庭で準備が必要です。現金ではなく道立高校は「北海道収入証紙」で。札幌市立高校は指定の振込用紙で振込をしておき、それぞれ指示通りに願書の指定の位置に貼り付け提出します。中学によっては、北海道収入証紙は貼らずに願書と一緒に提出し、学校で貼り付けるところもあるようです。

検定料は道立・市立共に、全日制:2,200円。定時制:950円です。
(2022年度の金額です。一般入試と同じ)

北海道収入証紙は道立高校入学に必要!銀行で買いそびれたときは?

出願の受付期間

1月下旬、中学校が取りまとめて高校へ提出します。
2023年度北海道公立高校入試の願書一括受付が1/18開始

出願状況の発表

出願の受付終了後まもなく、当初の出願状況の発表があり、高校ごとの推薦出願者数が分かります。2023年は1/25でした。倍率も発表されますが、この時は推薦と一般入試をまとめた全体の倍率が発表されます。また、一般入試とは違って推薦入学において出願変更は認められていません。

なお、出願状況は複数回発表されます。
北海道公立高校の倍率はなぜ何度も発表?理由と日程、データの読み方

札幌・石狩の当初倍率はこちらをご覧ください。

札幌・石狩の推薦入試の倍率の記事です。自己推薦化で昨年までと大きく変わっています。

石狩以外の北海道の当初倍率と推薦倍率についての記事です。

推薦入試面接と内定通知

2023年度の面接日は以下の通り。

推薦入試面接等:2023年2月10日(金)
合格内定者の通知は、2月17日(金)までに中学を経由して行われます。

合格内定者通知書を受けた人は、その高校に入学するという「入学確約書」を中学を通じて出願先の高校へ提出します。

※参考までに2023年度の一般入試も含めた北海道の高校入試についての出願から入学までのスケジュールはこちらの記事をどうぞ

推薦入試のルール

推薦入学枠

北海道の公立高校全てが推薦入試を行うわけではありません。推薦入試を採用するかどうか、どのような選抜方法をとるかは、その高校の裁量で決められます。推薦入試を行う場合、募集人員のどのくらいの割合を推薦で合格させるかという推薦入学枠は、学科によって次のように決められています。

●農業・水産に関する学科は募集人員の50〜90%程度の範囲●普通科は募集人員の10〜40%程度の範囲。ただし募集人員が120名以下の場合は30%程度まで

●その他の学科は募集人員の30〜50%程度の範囲

●定時制は募集人員の30%程度

この範囲を超えて推薦合格内定者を出すことはあまりありません。

推薦の内定者数と一般入試の実質倍率

推薦の合格は一般入試よりも早く決まるので、一般入試の出願者は募集人員から推薦合格内定者数を引いた定員数を競い合わねばなりません。

つまり募集人員が320名で推薦入学枠を20%としている学校なら、64名が推薦標準枠となります。推薦の枠いっぱいの64名の合格内定者が出た場合、
320名-64名=256名
となり、一般入試の定員は256名です。3月の一般入試では、一般入試の出願者数をこの定員で割ったものが、一般入試の実質倍率となります。

今後は出願者数が推薦枠を超えることを覚悟する

以前は推薦に出願するまでに中学校が設けたハードルを越えなければならなかったので、出願人数が絞られ全ての推薦入学枠が埋まる高校は少数でした。

2023年以降は自己推薦となり、推薦枠を出願者が超えるケースは多数あります。推薦入試がかなりの高倍率になることも。

ですので、不合格となった場合のことを出願時から考えておく必要があります。

また、それ以前も数は少ないですが標準枠より多く内定者を出したり、倍率が1.0倍未満でも落としたりするケースがあるということがありました。

ただ多くの学校では枠内に推薦出願者数が枠に収まっている場合は、そのままの数が内定者数となっているようです。

推薦が不合格だった場合はどうするか

再出願の受付について

公立推薦入試が不合格だった場合、もう一度公立高校の一般入試に再出願することができます。推薦入試で出願した高校にもう一度再出願しても構いませんし、他の高校に出願することも出来ます。

2023年の再出願の期間は次の通り。

●再出願受付期間:2023年2月20日(月)~2月22日(水)
9:00〜16:30(22日は12:00までとする。)

受付期間はかなり短いので、推薦が不合格の場合はどうするのか事前によく話し合っておくといいでしょう。

中学校を通じて再出願願を提出することになるので、予め推薦不合格の場合はどうするか中学と摺り合わせがあると思われます。

一般入試の出願変更の状況の発表が2月中旬にありますので、その状況を見て再出願先を決定すると良いでしょう。2023年の日程は次の通り。
●出願変更の状況の発表・最終発表:2023年2月13日(月) 10:00 

再出願後の出願状況の発表

再出願後の出願状況の発表は、各高校での掲示と道教委サイトで、例年一般入試の直前に行われます。2023年の日程は次の通り。

●推薦入試後、再出願後の出願状況の発表:2023年2月28日(火) 11:00 

公立高校の一般入試日と合格発表

2023年の日程はこちら。

●学力検査日:令和5年(2023年)3月2日(木)
【学校によっては面接等あり。その場合当日、もしくは翌日が面接日】

なおインフルエンザなどの場合を対象に、別日、別問題の追検査が実施されます。追試の日程は次のようになっています。

●追検査:令和5年(2023年)3月14日(火)

公立推薦入試の併願は

北海道公立高校の推薦入試は、2023年からの自己推薦化を受けて、高校によっては一般入試以上に狭き門となっています。

不合格になる可能性は高いと考えて、事前の準備をすることが重要になってくるでしょう。不合格になった場合の一般入試の再出願先は、十分に話し合っておく必要があります。

また、自己推薦になったばかりでデータが乏しく、何があるか分からないのが現在の高校入試です。滑り止めとして私立の併願校の一般入試にも出願することが一般的でしょう。

予め3月の公立一般入試まで受験を続けることを想定して、難易度を調整してそれまでに合格を確保できるように併願先を選ぶことをお勧めします。

北海道の私立高校入試の日程は、AとBの2つあります。2023年の日程は以下の通り。

●A日程:2023年(令和5年)2月14日(火)
【学校によって面接等がある場合は、14・15日】

●B日程:2023年(令和5年)2月17日(金)
【学校によって面接等がある場合は17・18日】

2023年は推薦内定日と私立のB日程がほぼ重なっていますが、B日程の学校の受検日より前に内定が分かる場合もあります。

そういう場合、推薦が合格した後の私立B日程受検はどうするか、中学の先生と打ち合わせておくといいのではないでしょうか。公立の推薦で合格した場合、中学校を通じて併願校の受検を辞退するケースもあります。

2023年度に推薦入試を採用した公立高校

北海道の公立高校は、それぞれの裁量で推薦入試を行うかどうか、行う場合どのような選抜をするか、ある程度決めることができます。2023年度、推薦入試を行った石狩学区の全日制公立高校をピックアップします。2024年度については分かり次第更新します。

学科を記入していない高校は普通科のみ設置の高校です。複数学科がある場合、同じ学校でも学科によって推薦の有無が異なる場合もあるのでご注意ください。

2023年度に推薦入試を行った石狩の道立高校

札幌啓成(普通・理数)、札幌北陵、札幌手稲、札幌丘珠、札幌西陵、札幌白石、札幌東陵、札幌真栄、札幌英藍、札幌白陵、札幌国際情報(普通・国際文化・理数工学・グローバルビジネス)、江別(事務情報・生活デザイン)、野幌、大麻、千歳(普通・国際教養・国際流通)、北広島、当別(普通・園芸デザイン・家政)、恵庭南(普通・体育)、恵庭北、札幌工業(機械・電気・建築・土木)、札幌琴似工業(電子機械・電気・情報技術・環境化学)、札幌東商業(流通経済・国際経済・会計ビジネス・情報処理)、石狩翔陽(総合)、札幌厚別(総合)、千歳北陽(総合)

2023年度に推薦入試を行う札幌市立高校

市立札幌旭丘(普通・数理データサイエンス)、市立札幌藻岩、市立札幌平岸(普通科普通、普通科デザインアート)、市立札幌清田(普通科普通・普通科グローバル)、市立札幌新川、市立札幌啓北商業(未来商学)

2023年度に推薦入試を採用しなかった公立高校

反対に2023年度、推薦入試を行わない石狩学区の全日制公立高校は次の通りです。学科を記入していない高校は普通科のみ設置の高校です。

一般入試のみの道立高校

札幌東、札幌西、札幌南、札幌北、札幌月寒、札幌南陵、札幌東豊、札幌あすかぜ、札幌稲雲、札幌平岡、江別(普通)、北広島西、石狩南

その他の北海道の推薦などの学校裁量については道教委サイトや札幌市サイトで確認できます。

参照:北海道教育委員会  北海道教育委員会「高等学校入学者選抜情報」 :学校裁量についての実施予定一覧表
札幌市サイト 市立高等学校・市立特別支援学校高等部の入学者選抜

推薦入試とはどのような試験なのか

出願資格は

北海道公立高校の全日制の課程の推薦入学の出願資格は

●受検する年の3月末日までに道内の中学校又は義務教育学校(中学校)を卒業する見込みの者(公立夜間中学も含む)
●出願する高校のスクール・ポリシーを理解し、自らを各学校が示す「入学者の受け入れに関する方針」に合うと考えている者で、出願する動機及び理由が明確であるもの
●当該学科に対する適性、興味・関心及び学習意欲を有する者

という条件を満たす必要があります。

道立高校の場合
高校入学者選抜情報:推薦入学者選抜実施校における全日制課程「入学者の受入れに関する方針等」一覧表

札幌市立高校の場合
市立高等学校・市立特別支援学校後頭部の入学者選抜令和5年度(2023 年度)札幌市立高等学校推薦入学者選抜実施校における 「入学者の受入れに関する方針等」一覧表

を見て自分が合致すると考えるならば、出願を検討してもいいかもしれません。ただこれらの基準はとても漠然としており、明確な資格とは何かというと、卒業見込み以外ははっきりと分からないというのが実際のところです。

面接・自己推薦書以外に選抜のためのテストを課す高校もありますので、その場合は内容も理解して対策をする必要があります。

また当然ですが、生徒と保護者の意見が一致していることも重要だと思います。ご家庭でよく話し合って決めることが必要ですね。

制度上は受検生誰もが自己推薦で出願できる筈ですが、中学によっては何かしらの指導がある可能性も捨てきれません。

一般的な流れは、秋ごろから最終決定の12月ごろにかけて、進路学活(ガイダンス)や推薦希望の申し出、自己推薦書の提出などがあると思います。

しかし、もしもっと早い時期に推薦希望が固まっているのであれば、面談や教育相談、進路希望調査などで担任の先生に伝えておくといいのではないかと思います。その方が家庭での一致した強い希望であることが伝わりますし、どうすればいいかという情報も集まり易いのではないでしょうか。

面接は必須、その他は裁量

北海道公立高校の推薦選抜の内容ですが、面接はどこの高校の推薦でも必ず実施されます。推薦を受ける場合、面接の対策は必須です。

面接の対策は中学校でもあるとは思いますが、できれば自分でも練習したいですね。

出願時には自己推薦書の提出も必要です。自己推薦書は、後述しますが書式が決まっていますので、限られた中で上手に自分を表現できるといいですね。

中学校から高校へ個人調査書も提出されます。内申点も合否の鍵となるでしょう。

その他の選抜の方法は、作文、英語による問答、英語の聞き取りテスト、適性検査、実技などがあり、各高校の裁量で決めた方法で実施されます。

面接以外に実施する項目

自己推薦書の提出と面接以外の選抜を行うところは、今後は分かりませんが例年それほど多くありません。2023年の状況を石狩・札幌市のみピックアップしてみます。2024年度については分かり次第更新します。
札幌啓成 普通・理数
●英語による問答

札幌国際情報 国際文化
●英語による問答

千歳 国際教養
●英語による問答

恵庭南 体育
●実技 運動能力・技能テスト(運動能力・技能テスト)

市立札幌旭丘 普通科・数理データサイエンス
●英語の聞き取りテスト(20分)
●適性検査(大問2問、筆記、45分)

市立札幌藻岩 普通科
●作文(400字程度、30分)

市立札幌平岸 普通科(普通)
●作文(400字、40分)

市立札幌平岸 普通科(デザインアート)
●実技(鉛筆デッサン、B4、90分)

市立札幌清田 普通科(普通)
●英語の聞き取りテスト(15分)

市立札幌清田 普通科(グローバル)
●英語の聞き取りテスト
●英語による問答(面接時に個人で実施)

その他の情報は、道教委サイトなどで確認できます。
参照:北海道教育委員会  高等学校入学者選抜情報:推薦入学者選抜における面接以外に実施する項目一覧

札幌市サイト:令和5年度(2023 年度)札幌市立高等学校推薦入学者選抜実施要項

作文対策は書籍を読んでみるのも良さそうですね。

自己推薦書

自己推薦書は書式が決まっており、道教委サイトで見ることができます。以下の内容をA4一枚に書く書式です。

私は、貴校の全日制の課程の  科へ、次の理由により自己推薦します。
1 入学を志望する理由や抱負について
(この学校に入学したい理由や入学してから自分がしたいと思うことなどについて、この学校のスクール・ポリシーを踏まえて記入してください。)

2 中学校の各教科(選択教科を含む)や総合的な学習の時間における学習について
(中学校で学習したことについて、自分が特にアピールしたいことを具体的に記入してください。)

3 中学校在学中における学校内外の諸活動について
(中学校生活の中で、学級活動、生徒会活動、学校行事、部活動、ボランティア活動、取得した資格や検定結果、その他の活動等を通して学んだこと、自分が特にアピールしたいことなどを具体的に記入してください。)

北海道教育委員会: 高等学校入学者選抜情報自己推薦書(全日制課程受検者用)より引用

じっくり考えて書くことで、面接の対策にもなりそうですね。面接のためにも、書き終わったら提出前にコピーをとっておくことをおすすめします。

定時制の推薦入試も自己推薦

北海道の定時制では、全日制課程に先んじて2022年より自己推薦入学者選抜が導入されてます。

札幌の定時制で倍率が高いのは札幌市立札幌大通高校。

札幌市立札幌大通高校 普通科(午前部、午後部、夜間部)は2022年から自己推薦入試となります。自己推薦とは、自らを推薦する学校長の推薦が必要ない いわゆるAO入試のような選抜です。

2023年度の推薦の入学枠は、午前部30名、午後部30名、夜間部50名の計110名程度となっています。

面接以外に実施する項目は、●作文(400〜600字、50分)

提出する自己推薦書には、次のように書かれています。

私は、次の理由により貴校の入学者としてふさわしいと考えますので、自らを推薦します。
【入学を志望する理由】
(これまでの自分の生活を振り返りながら、本校でどのような高校生活を送りたいかなどについて、400字以内で記述してください。)

なお札幌市立札幌大通高校(定時制)の通学区域は北海道全域です。ここ数年、市立札幌大通は、特に午前部、午後部でかなり高倍率となっています。求められている割に日中に通える同じタイプの高校が少ないのかもしれません。

公立高校推薦入試のメリットとデメリット

北海道公立高校の全日制の推薦入試は、2023年から学校推薦ではなく自己推薦と変わり、制度上は自分がその高校のポリシーに合致すると考え希望すれば誰でも出願できる制度となりました。

一般入試のみで受検する場合と比べて、公立高校を受検するチャンスは2倍。かなり有利な受検方法であると言えるでしょう。その高校のスクール・ポリシーに合致し、第一志望であれば検討してみる価値はあると思います。

ある程度の内申ランクがあり、特別活動など顕著な事実がある場合は有利に働くかもしれません。

しかし注意点があるのも事実なので、どのような生徒に向いているのかを含め、公立推薦入試のメリットとデメリットを挙げてみたいと思います。

メリット

●学力検査を受けなくていい
適性検査やリスニング、作文や実技がある学校もありますが、5科目に及ぶ学力検査を受けなくてもいいというのは大きなメリットでしょう。内申ランクはあるが学力テストが思うように伸びない、という生徒に向いている受検方法なのかもしれません。部活や特別活動で顕著な成績があるが、塾に通う時間が取れなかったという生徒にも向いていそうです。

●チャンスが2度ある
もし不合格でも一般入試に再出願できます。その場合推薦で受けた高校でも、別の高校でも構いません。一般入試だけの出願者は一回勝負ですから、その倍の受検機会が与えられるということは、大きなアドバンテージと言えるでしょう。

●推薦枠を出願者が超えない高校もある
自己推薦になったことで、人気校の推薦入試はかなり高倍率、狭き門となった感があります。ただし、そうではない高校もあります。推薦倍率が1倍に満たない高校もあるので、志望校によっては、かなり有利な受検となる可能性もあります。

デメリット

●面接が必ずある
面接対策は必須です。面接が苦手という人には向かない受検方法です。

●蹴ることはできない
推薦で面接を欠席した場合、また合格したにも関わらず入学確約書を提出しなかった場合、公立高校に再出願することはできません。それは二次募集も含めてです。ですから出願する時点で、合格したら絶対ここに入るという強い意思が求められます。

●実力より上の挑戦校を受けることは難しい
志望校が実力相応や十分すぎるくらいの偏差値帯の学校なら問題ないのですが、内申ランクが足りないけれども挑戦したいと考えるチャレンジ校で推薦倍率が高い高校の場合、内定が難しい可能性があります。

推薦を申し出る秋の時点で実力が足りなくても、3月の一般入試ギリギリまで学力を積み上げて、憧れの高校にチャレンジしたいという場合には、推薦より一般入試の方が向いています。

ちなみに石狩のトップ校の東西南北などは、推薦を採用していません。

●落ちた場合のスケジュールがタイト
不合格の場合再出願はできるものの、手続きの時間が限られ、一般入試もすぐ3月に迫っているのでかなりタイトなスケジュールで準備を整えなければなりません。

大切な冬休み前からの期間、推薦対策に時間を取られているので、一般入試の準備が不十分になる可能性があります。特に人気校の場合は、不合格の時のことも考えて私立の併願や公立の一般入試対策も同時進行で行っていく必要があります。

まとめ

自己推薦となった北海道公立高校の推薦入試。2023年の受検生は突然の変更に戸惑ったのではないでしょうか?

志望校が推薦入試を採用している場合、一度は検討してみるという方は増えていくことでしょう。

志望する学校のスクール・ポリシーに合致するなら、推薦入試の方が生きるタイプの受検生は、どんどん活用するべきだと思います。ただ人気校はかなりの高倍率になることもあり、不合格になった場合はすぐに一般入試に切り替えて準備を進めるマインドが必要です。

落ちた場合のタイトスケジュールや気持ちの切り替えの難しさを考え、一般入試一本でという考え方もあると思います。実力より上の挑戦校を受検する場合も、推薦は向かないかもしれません。

それでも志望校に2回挑戦できるという意味で、有利なのは確か。一般入試のみの出願者は、一発勝負ですから。

メリットとデメリットを十分に考え、自分にあった受検方法を選びたいですね。

参考:北海道教育委員会 令和5年度入学者選抜について

令和5年度(2023年度)道立高等学校推薦入学者選抜実施要項