2020年1月28日、北海道公立高等学校の入学者選抜の1回目の出願状況が発表されました。こちらは24日の入学願書締め切りを受けての当初の集計です。石狩学区の公立高校の倍率を中心に北海道の状況を見て行きます。

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北海道公立高校全日制の倍率も定員割れ

北海道全体の出願者数と倍率は次のようになっています。

道教育委員会によりますと、今月24日現在の道内の公立高校222校のことしの入学試験の出願者数は▼全日制が3万1608人、▼定時制が980人で、あわせて3万2588人と募集定員を1712人下回りました。
募集定員に対する倍率は▼全日制で0.98倍、▼定時制で0.47倍で、全日制の倍率が1を切るのははじめてだということです。
また、全日制と定時制を合わせた平均倍率は0.95倍で、こちらも過去最低となりました。
さらに、出願者の数が定員に達していない全日制の高校は道内168校となっています。

定時制だけではなく全日制も初めて定員割れの倍率になりました。少子化に加えて、令和2年度から始まる予定の私立高校の実質無償化など、私立高校が志望し易くなったのも影響しているのかもしれません。

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石狩・札幌の状況は?

石狩学区の道立高校の倍率は1.1倍です。札幌市立高校の全日制の倍率は1.4倍となりました。昨年度の当初よりは凹凸が少ない印象ですが、それでも人気校と定員割れ校の差がはっきりしています。

2020年1月28日現在、東西南北と、倍率1.4倍を超えた札幌市内の公立高校と学科名を以下の表にまとめてみました。

学校名 学科名 募集人員 出願者合計 倍率
札幌東 普通 320 481 1.5
札幌西 普通 320 485 1.5
札幌南 普通 320 394 1.2
札幌北 普通 320 418 1.3
札幌北陵 普通 280 389 1.4
札幌白石 普通 280 382 1.4
札幌国際情報 普通 80 126 1.6
グロビ 120 163 1.4
石狩南 普通 280 400 1.4
札幌啓成 理数 40 73 1.8
札幌琴似工業 情報技術 80 126 1.6
札幌旭丘 普通 320 492 1.5
札幌平岸 普通 280 442 1.6
札幌清田 普通 200 300 1.5
札幌新川 普通 320 484 1.5

※2020年1月28日発表の当初倍率
※札幌旭丘より下は札幌市(市立)高等学校です。

この倍率は、当初の出願を受けて、各高校の学科の「出願数合計」を「募集人員」で割ったものです。つまり、推薦と一般入試を合わせた倍率となります。一般入試の倍率は、「一般出願者数」を「募集人員から推薦合格者数を引いた人数」で割って出さねばならず、また推薦人気校では推薦不合格者が一般入試に再出願することへの考慮も必要です。

つまり推薦入試を実施する高校の一般入試の実際の倍率は、この倍率より高くなる可能性があります。(四捨五入マジックにより同じに見える時もあります。)

北海道公立高校の倍率はなぜ何度も発表?理由と日程、データの読み方

ちなみに上記の中で推薦枠がないのは、札幌東西南北、札幌月寒、市立札幌平岸の普通科です。

石狩以外の道内の高校の当初と推薦の倍率はこちらの記事をどうぞ。
北海道公立高校出願状況。道内の石狩以外の倍率と傾向は

参照:北海道教育委員会 令和2年度公立高等学校入学者選抜の出願状況
詳しくは北海道教育委員会のサイトをご覧ください。

倍率を見ての考察

トップ校は札幌東・西の倍率が高い

いわゆるトップ校では札幌東1.5倍、札幌西の1.5倍と高くなっています。しかし昨年の当初倍率はそれぞれ1.8と1.7だったので、それと比較すると落ち着いているともいえるでしょうか。
札幌南は1.2倍、札幌北は1.3倍となっており、東西よりは低い倍率です。

1.5倍という倍率を出願者がどうとるか微妙ですね。札幌南の1.2倍という低さも変更の呼び水となるかどうか気になります。

最高倍率は札幌啓成・理数の1.8倍

石狩の全日制の最高倍率は、札幌啓成の理数科で1.8倍となっています。昨年の当初よりも0.2ポイント上がっています。理数科の一般選抜入試では、学力試験の数学、理科、英語について得点を1.5倍する傾斜配点を使って選抜しています。

募集人員が40人と少なく、専門学科のため推薦の枠が50%あります。理科で物理・化学・生物の3分野を学習できる理系の学科を持つ高校が札幌では少ないので、募集人員に対してニーズが高いのかもしれません。

定員減となった高校の倍率

今年度の入試の特徴として、昨年と比べ中学3年生の受験者数の減少していること、そのために定員減となった高校が多いことが挙げられます。中でも市立札幌清田の普通科・普通コースでは昨年より定員が80名減少し影響が懸念されました。

令和2年度に定員減となった高校の倍率を見てみます。

学校名 学科名 募集人員 出願者合計 倍率
札幌月寒 普通 280 374 1.3
札幌北陵 普通 280 389 1.4
札幌手稲 普通 280 300 1.1
札幌丘珠 普通 280 306 1.1
札幌西陵 普通 280 274 1.0
札幌白石 普通 280 382 1.4
札幌あすかぜ 普通 280 207 0.7
千歳 普通 200 229 1.1
北広島西 普通 280 242 0.9
恵庭南 普通 200 203 1.0
市立札幌清田 普通 200 300 1.5

定員減の高校の中では、札幌月寒1.3倍、札幌北陵1.4倍、札幌白石1.4倍、市立札幌清田(普通)が1.5倍となりました。 中でも札幌北陵は昨年当初より0.2ポイント増、札幌白石は0.3ポイント増、市立札幌清田も0.3ポイント増と大きく動いています。

札幌月寒は推薦入試がないので一般もこの通りの倍率ですが、北陵、白石、市立札幌清田は推薦入試があるため一般入試の実質倍率は高くなるかもしれません。

月寒や手稲が定員減でも倍率の変化があまりなかったのが意外でした。0.3ポイント増えた白石と清田(普通)の出願者がそれを想定内と取るか、予想外の高倍率と取るか今後の動きが気になります。

2020年1月31日発表の中間状況

2020北海道公立高出願変更の中間状況は?出願変更は2/4まで

情報系・専門学科の健闘

石狩学区

情報系の学科の倍率の高さも目につきます。プログラミングが何かと何かと話題となる年でしたので、その影響もあるのでしょうか。

札幌琴似高校は情報技術が1.6倍と昨年の当初に比べて0.6ポイント増の躍進です。ただ他の学科間で倍率のばらつきがあるので、校内で調整できるのかもしれません。

札幌国際情報のグローバルビジネスは1.4倍と昨年の当初に比べて0.2ポイント増となっています。

渡島学区

また渡島学区では全日制職業科の人気が目立ち、特に函館工業で新設された電気情報工学が2.1倍の高倍率となっています。新設科がこれだけの高倍率というのは、この分野に対する人気を表しているのでしょう。なお函館工業は建築も2.0倍と大台に乗りました。電子機械は1.7倍です。

函館商業でも情報処理が1.5倍、流通ビジネスが1.4倍となっています。なお函館水産の品質管理流通は1.5倍という高倍率になりました。

豊島学区の普通科の最高倍率が市立函館の1.4倍ですので、職業学科の健闘が目立ちます。

札幌市立高校の人気は高い

少数精鋭の札幌市立高校の人気が総じて高い印象です。

市立札幌旭丘が1.5倍。市立札幌平岸の普通が1.6倍。市立札幌清田の普通が1.5倍。市立札幌新川が1.5倍。

1.5倍以上の学科が4つあり、全日制の市立高校の平均倍率は1.4倍です。

デザインアートなどの特色ある学科に加え、普通科でも単位制などで学びを工夫している高校が多いことも影響しているのかもしれません。

英語系の学科人気の落ち着き

一時期非常に倍率が高かった英語系の学科の倍率が、ここのところ落ち着いているようです。

札幌国際情報の国際文化は1.2倍。千歳の国際教養は0.7倍。市立札幌清田のグローバルは1.0倍となっています。

その他大きく倍率の変化があった高校

昨年に比べて大きく倍率に変化があったところは、想定外の倍率と捉えられる場合があります。札幌国際情報の理数工学は、1.0倍と昨年の当初に比べて0.5ポイント減。

札幌東商業の流通経済と国際経済も1.0倍とそれぞれ0.6ポイント、0.4ポイント減らしています。

また石狩南は1.4倍と0.3ポイント増えています。

専門学科のある学校は倍率の揺り戻しが見られることが今までもありました。ただ出願変更のルール的に専門学科は普通科より自由に動きにくいのが特徴です。しかし札幌国際情報の出願は独特で、学科間で第1志望、第2志望、場合によってはそれ以外の希望も書ける場合があります。つまり他の学科からのスライド合格の可能性があり、1.0倍でも見かけ通りの倍率とはいかない可能性もあります。

札幌東商業は就職や資格取得に強みを持つ高校として、就職希望者の人気が高い高校です。この倍率の変化は、もしかすると今年度から始まる国の高等教育の修学支援の影響があるのかもしれません。給付型奨学金の拡充と大学や専門学校の授業料の減免により、経済的な理由で進学を諦める人が減っているのかもしれないと感じました。

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普通科の石狩南の0.3ポイント増はどう捉えられるでしょうか。今後が気になりますね。

定時制では市立札幌大通の倍率が高い

定時制の市立札幌大通、普通科(午前)の倍率が2.1倍、普通科(午後)の倍率が1.6倍と非常に高くなっています。道内の定時制のほとんどが定員割れしている中、突出して高い倍率となっています。

市立札幌大通も普通科(夜間)の倍率は0.6倍と低くなっているので、夜間以外の定時制のニーズが高まっているのかもしれません。

今後の出願変更などは

これが最終的な倍率ではありません。この倍率を見て、短い期間ですが出願を変更をすることができます。

出願変更の申し込みは1月29日(水)午前9時から2月4日(火)午後4時まで。希望する人は在籍する中学校を通じて出願を変更します。

途中、1月31日には出願変更状況の中間発表があり、各高校に掲示されます。

出願変更後の出願状況がわかるのは、2月14日(金) 。北海道教育委員会のサイト、各高校掲示で発表されます。

2020年2月14日発表の出願変更後の出願状況
2020年北海道公立高校の出願変更後の倍率の変化。石狩の状況は

推薦入試の合格内定者数の発表は2月20日。そして推薦に合格できなかった人のために2月21日(金)〜2月26日(水)の日程で、一般入試への再出願期間が設けられています。

その結果を受けて最終的な再出願後の出願状況がわかるのは3月2日(月)です。道教委のサイトや新聞で、貴重な現在の出願状況の情報が期間限定で掲載されていきますので、参考までにチェックするといいと思います。

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