2023年度(令和5年度)の北海道公立高校の推薦入試の内定者数が発表となりました。

2024年度の記事はこちら
北海道公立高校の推薦入試【2024】合格内定者数が発表

推薦入試
2024北海道高校入試の関連記事まとめ

推薦と連携型内定者数が発表

2023年2月17日、北海道公立高校の推薦と連携型内定者数が発表されました。ちなみに連携型とは中高一貫校の連携型選抜のことを指します。札幌市を含む石狩学区では連携型選抜を行う公立高校はありません。

北海道の推薦入試は今年(2023年)から中学校の学校推薦ではなく、自己推薦になりました。
学校推薦だった以前は推薦入試で不合格者が出るのは一部の人気校のみでしたが、自己推薦となって大きく変化し不合格者が多数出ています。

合格内定者は、今回から中学校長推薦に代えて自己推薦を導入した影響で、前回より1566人増え計5100人。推薦の全日制が139校245学科で4856人、定時制は6校8学科で115人。地域の中学校と連携する高校が面接などで選抜する連携型は7校7学科で129人。

 連携型は面接欠席者1人以外の全員が合格したが、推薦は全日制が55校78学科、定時制が1校2学科で募集枠を超えた。

ちなみに2022年、石狩・札幌で推薦入試の倍率が1倍を超えた全日制の学校・学科は5つだけでした。詳しくはこちら。

推薦が残念な結果となった受検生の多くは、公立一般入試へ再出願することとなります。

再出願後の一般入試の倍率は、2/28に出る再出願後の出願状況で最終的に分かりますが、昨年までと比較して当初倍率からの変化が大きくなるのではないでしょうか。

2023年、推薦内定者数のデータとそこから分かることをまとめます。

なお、当初出願状況の推薦倍率はこちらの記事をご覧ください。
石狩の記事です

全道の当初倍率の高倍率校と推薦の倍率の記事です。(石狩を除く)

石狩学区

石狩で推薦枠を推薦出願者数が超えている学校は以下の通り。「内定数と出願数の差」をマイナスで出していますが、この減った数が推薦不合格者数と考えていいでしょう。

石狩学区で推薦入試1倍以上の学校

全日制

石狩学区で推薦入試の倍率が当初の出願状況(1/25発表)で1倍を超えた全日制の学校・学科の状況は以下の通り。

学校名 学科名 推薦標準枠 出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
札幌啓成 普通 28 55 28 -27
理数 12 17 6 -11
札幌北陵 普通 64 68 55 -13
札幌手稲 普通 64 76 64 -12
札幌白石 普通 56 79 56 -23
札幌国際情報 普通 24 86 24 -62
国際文化 40 100 40 -60
理数工学 20 20 16 -4
グローバルビジネス 60 129 60 -69
千歳 普通 40 58 34 -24
国際流通 40 55 40 -15
北広島 普通 56 124 56 -68
恵庭南 体育 40 46 33 -13
札幌東商業 流通経済 40 47 40 -7
国際経済 40 46 40 -6
会計ビジネス 40 40 40 0
市立札幌旭丘 普通 48 141 48 -93
数理データサイエンス 24 32 24 -8
市立札幌藻岩 普通 72 92 72 -20
市立札幌平岸 普通 28 58 28 -30
デザインアート 20 50 20 -30
市立札幌清田 普通 40 79 40 -39
市立札幌新川 普通 64 131 64 -67

2022年、石狩・札幌で推薦入試の倍率が1倍を超えた全日制の学校・学科は5つだけでした。それを考えると今年は自己推薦化で学校数、人数ともに大幅に不合格者が増加しています。

赤字は推薦枠より内定者数小さい学科です。推薦枠と同数まで不合格者を出す高校が多いですが、それ以上の不合格を出す高校もあるということです。

また、札幌東商業では情報処理の出願者数が36名に対し、内定者数が40名と増加しているので、他学科から4名のスライド合格があった模様です。

定時制

定時制の市立札幌大通は、普通科の中に、午前・午後・夜間のコースがありますが、日中に通える午前と午後が高倍率となりました。定時制は全日制より1年早く、2022年から自己推薦入試を導入しています。

学校名 学科名 推薦標準枠 推薦出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
市立札幌大通 普通(午前) 30 127 30 -97
普通(午後) 30 95 30 -65

夜間のコースは出願者数45名に対し、内定者数が50名で5名増加していますので、午前または午後からのスライド合格があった模様です。

定員割れでも不合格者が出ている高校

募集人員(推薦標準枠)よりも推薦出願者数が少ない、つまり定員割れにも関わらず推薦内定者数が出願者数より減っているケースも存在します。

つまり定員を割っていても、落ちることがあるということです。

石狩で上記のような高校は次の通り。

学校名 学科名 推薦標準枠 出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
札幌西陵 普通 56 9 6 -3
札幌真栄 普通 40 22 17 -5
札幌英藍 普通 56 50 47 -3
大麻 普通 84 78 76 -2
恵庭南 普通 40 25 18 -7
千歳 国際教養 20 19 17 -2
札幌工業 機械 40 27 24 -3
電気 40 17 16 -1
建築 40 33 32 -1
土木 40 16 13 -3
札幌琴似工業 電気 40 11 10 -1
環境化学 40 6 5 -1
石狩翔陽 総合 160 65 63 -2
札幌厚別 総合 140 67 66 -1

こちらも昨年までと比べて、かなり増加しています。無条件に推薦内定を出すのではなく、場合によっては一般入試での選抜に委ねたいということなのでしょうか。

石狩以外の道内の状況

1/25発表の当初出願状況を見て、基本的に推薦倍率1.1倍を超えていた高校の内定者数の状況をピックアップしています。(一部それ以下の倍率のものもあり。)
また表にはありませんが、推薦枠より出願者数が少ない場合も不合格になる場合があります。
2023年は、1倍を超えていなくても、不合格者が出ている高校が以前より増加している印象です。

※複数学科のある高校は、第一志望学科から他の学科へスライド合格するケースがあります。

空知

学校名 学科名 推薦標準枠 出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
岩見沢緑陵 普通 36 78 36 -42
三笠 調理師 10 16 10 -6

1倍を超えていなくても、不合格者が出ている高校もいくつかあります。特に岩見沢緑陵(情報コミュニケーション)は推薦枠40に対し出願者数39名のところ、内定者数は20名。

後志

学校名 学科名 推薦標準枠 出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
小樽桜陽 普通 40 67 41 -26

小樽未来創造の状況は以下のようになっています。

学校名 学科名 推薦標準枠 出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
小樽未来創造 機械電気システム 12 7 6 -1
建設システム 12 7 4 -3
流通マネジメント 12 10 8 -2
情報会計マネジメント 12 13 12 -1

胆振

学校名 学科名 推薦標準枠 出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
室蘭清水丘 普通 32 43 32 -11
苫小牧西 普通 32 61 32 -29
苫小牧南 普通 32 53 32 -21
室蘭栄 理数 32 50 32 -18
苫小牧工業 電子機械 20 29 20 -9
建築 20 25 20 -5
苫小牧総合経済 流通経済 20 25 21 -4
情報処理 20 27 20 -7
室蘭東翔 総合 80 116 79 -37

日高

静内農業(生産科学)は推薦枠36に対し出願者数34名のところ、内定者数は32名。道外からの出願も多いのが特徴。

渡島

学校名 学科名 推薦標準枠 出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
函館西 普通 48 101 48 -53
市立函館 普通 40 103 40 -63
函館中部 理数 20 46 20 -26
函館工業 電子機械 20 24 20 -4
電気情報工学 20 22 20 -2
建築 20 34 20 -14
環境土木 20 21 20 -1
函館商業 流通ビジネス 20 26 18 -8
国際経済 20 18 12 -6
会計ビジネス 20 10 7 -3
情報処理 20 10 8 -2

函館商業は推薦枠より出願者数が小さい学科も不合格者が出ているようなので、表に入れました。函館水産でも推薦枠以下で若干の不合格者が出ているようです。

檜山

推薦倍率1.1倍以上:なし

上川

学校名 学科名 推薦標準枠 出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
旭川西 普通 32 66 32 -34
旭川北 普通 40 75 40 -35
旭川永嶺 普通 60 101 60 -41
おといねっぷ美術工芸 工芸 20 49 20 -29
旭川農業 食品科学 36 46 36 -10
旭川工業 電子機械 20 22 20 -2
情報技術 20 25 20 -5
建築 20 26 20 -6
土木 20 25 20 -5
旭川南 総合 100 146 100 -46

留萌

推薦倍率1.1倍以上:なし

宗谷

推薦倍率1.1倍以上:なし

オホーツク

学校名 学科名 推薦標準枠 出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
北見柏陽 普通 40 47 38 -9
北見緑陵 普通 12 31 12 -19
北見北斗 理数 20 22 21 -1

十勝

学校名 学科名 推薦標準枠 出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
帯広三条 普通 48 83 48 -35
帯広緑陽 普通 32 42 32 -10
芽室 普通 32 37 32 -5
帯広農業 農業科学 36 43 36 -7
酪農科学 36 39 36 -3
食品科学 36 53 36 -17
森林科学 36 41 36 -5
帯広工業 環境土木 20 31 20 -11
建築 20 23 20 -3
帯広南商業 商業 100 122 100 -22

帯広農業、帯広工業では他学科への若干のスライド合格があるようです。

釧路

学校名 学科名 推薦標準枠 出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
釧路湖陵 普通 40 86 40 -46
理数 20 32 11 -21
釧路江南 普通 40 96 40 -56
釧路北陽 普通 40 92 40 -52
釧路商業 流通経済 20 35 20 -15
釧路明輝 総合 100 150 100 -50

なお、釧路工業は募集人員(推薦標準枠)よりも推薦出願者数が少ない、つまり定員割れにも関わらず推薦内定者数が出願者数より減っているので表にしてみます。

学校名 学科名 推薦標準枠 出願者数 内定者数 内定数と出願数の差
釧路工業 電子機械 20 19 14 -5
電気 20 8 3 -5
建築 20 16 11 -5
土木 20 1 0 -1
工業化学 20 6 2 -4

根室

推薦倍率1.1倍以上:なし
根室高校では募集人員(推薦標準枠)よりも推薦出願者数が少ないにも関わらず、推薦内定者数が出願者数より減っているケースが若干あります。

まとめ

推薦入試の自己推薦化に伴いかなり状況が変わりました。2022年の状況と比較したい方はこちらの記事をどうぞ。

推薦不合格者は、一般入試へ再出願することができます。再び同じ高校を受検するか、別の高校へ再出願するかは自由です。

再出願先を決めるにあたっては、本人の意思が最優先ですが、2023年2月13日に発表された出願変更後の倍率も参考にするといいでしょう。
2023年北海道公立高校の出願変更後の倍率の変化は?石狩の状況をチェック

推薦不合格者の一般入試への再出願の受付期間は、2023年2月20日(月)~2月22日(水)

その結果を受けて最終的な再出願後の出願状況がわかるのは2023年2月28日(火)です。この発表では推薦を除いた一般入試の最終倍率が分かります。

詳しくは、直接北海道教育委員会のサイトでデータをお確かめください。詳細は道教委のサイトで確認できます。

参照:北海道教育委員会 高等学校入学者選抜情報 推薦・連携型入学者選抜合格内定者数等の状況

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