2020年の北海道公立高校入試の出願受付を受けて、2020年1月28日、北海道教育委員会は当初の出願状況を発表しました。この記事では出願状況を元に推薦入試の倍率を見てみます。

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推薦の合格内定者数が発表になりました。
2020年北海道公立高校の推薦入試。合格内定者数が発表

出願状況の発表

当初の出願状況では、それぞれの高校の出願者数と倍率も発表されますが、この倍率とは

出願者数合計÷募集人員

で計算される倍率、つまり推薦と一般を合わせた全体の倍率です。ちなみに計算した数字は、小数第2位を四捨五入して小数第1位までになっています。

2020年北海道公立高校の出願状況・当初の倍率が発表!石狩・札幌の状況は

推薦入試の倍率は

自治体によっては推薦と一般入試の倍率は別に発表されることが多いのですが、北海道は推薦入試だけの倍率は出しません。

そこで推薦の標準枠(推薦の募集人員の上限のようなもの)と推薦出願者数の数字を使って、1倍以上となる学校の推薦のみの倍率を出してみました。計算式は次の通りです。

推薦出願者数÷推薦の標準枠

また、一般入試とは違って推薦入学において出願変更は認められていませんので、推薦入試日までこの数字が変更になることはないでしょう。

石狩学区で推薦入試1倍以上の学校

石狩学区で推薦入試の倍率が1倍を超えた全日制の学校・学科は以下の4つ。

学校名 学科名 推薦標準枠 推薦出願者数 倍率
札幌国際情報 普通 24 34 1.4
千歳 普通 40 42 1.1
北広島 普通 64 68 1.1
市立札幌旭丘 普通 64 80 1.3

また、定時制で推薦標準枠のある市立札幌大通は驚きの倍率となっています。

学校名 学科名 推薦標準枠 推薦出願者数 倍率
市立札幌大通 普通(午前) 30 156 5.2
普通(午後) 30 108 3.6

なお、市立札幌大通の普通(夜間)は、推薦標準枠50に対して推薦出願者数は41人となっており余裕があります。夜間は一般と推薦を合わせた倍率も0.6倍で定員割れしているので、昼間に通える定時制のニーズが高まっていると言えそうです。

石狩以外の道内の高校の当初と推薦の倍率はこちらの記事をどうぞ。
北海道公立高校出願状況。道内の石狩以外の倍率と傾向は

石狩学区のその他は標準枠より志願者が少ない

石狩学区のその他の推薦入試を行う全日制高校は、推薦出願者数が推薦の標準枠より少なく、1倍に届きません。1倍より少ないから絶対に落ちないと断言できるわけではありませんが、過去のデータを見るとそういうケースは少ないようです。

ここ数年推薦出願者数が多い市立札幌新川は、推薦標準枠64に対して推薦出願者数は54人。
募集人員が昨年度より大幅に減った市立札幌清田の普通は、推薦標準枠40に対して推薦出願者数は34人でした。

その他の推薦人気校を見ると、市立札幌平岸のデザインアートが、推薦標準枠20に対して推薦出願者数は14人。

札幌国際情報の国際文化が、推薦標準枠40に対して推薦出願者数は34人。グローバルビジネスが、推薦標準枠60に対して推薦出願者数は57人。

札幌啓成の普通が、推薦標準枠56に対して推薦出願者数は49人

札幌手稲の普通が、推薦標準枠56に対して推薦出願者数は53人

恵庭南の体育が、推薦標準枠40に対して推薦出願者数は35人になっています。恵庭南の体育科に関しては、推薦の選抜において運動能力・技能テストがあり、このテストで基準に達する必要があるようです。

こちらの記事↓は昨年度推薦の倍率が1倍を超えた学校と、1倍未満で不合格者が出ている学校のデータです。参考にどうぞ
札幌、石狩の推薦入試の倍率とデータを見て思うこと。その1:推薦の要件ってなんだろう

推薦の選抜方法は

推薦入試の方法は面接が一般的で、自己アピール文の提出も多く見られます。推薦を実施する高校の中には、面接の他にも独自の選抜方法で内定者を選んでいる高校もあります。

札幌国際情報(国際文化)・千歳(国際教養)は英語による問答、札幌旭丘は英語の聞き取りテストと適性検査。札幌清田は適性検査に加え普通科で英語の聞き取りテスト、グローバルでは英語の聞き取りテストと英語による問答を採用しています。

市立札幌大通と石狩翔陽は作文を採用しています。また、札幌平岸(デザインアート)と恵庭南(体育)は、それぞれ実技試験があります。

札幌市立高校は積極的に独自の推薦選抜を採用している印象が強いです。しかし石狩学区の道立高校ではこのような面接や自己アピール文以外のテストを設けている学校は少ないのが現状です。

なお残念ながら推薦で内定が出なかった場合は、一般入試に再出願することができます。

北海道の推薦入試制度に関してはこちらの記事をどうぞ
北海道公立高校の推薦を徹底解説。推薦入試のスケジュール2020【保存版】

参照:北海道教育委員会