2020年3月4日、北海道公立高校の学力検査が行われました。何もかも異例の状態での入試。この記事では、自己採点と入試予想最低点についてまとめます。
2020年の公立高校一般入試
厳戒の中での公立高校学力検査
休校中に行われた異例の公立高校学力検査。前日は公立高校受検生は中学の事前登校が行われたのではないかと思いますが、例年なら実施される高校への下見は中止となりました。
また、3月5日に面接を予定していた高校は、面接中止へ。毎日刻々と変わる状況に、不安な状態で学力検査日を迎えた受検生や保護者も多いことでしょう。まずは、無事にこの日を迎えられたというだけで、拍手!です。
道内の公立高校で4日から一般入試が始まり、およそ2万8千人が15の春を目指して試験に臨んでいます。札幌市中央区の札幌旭丘高校では、道内で最も倍率の高い1・6倍の難関に受験生が挑んでいます。公立高校の一般入試は道内214校で一斉に行われ、およそ2万8千人が受験しています。
引用元:HTBニュース 道内の公立高校で入試
このニュースでは道内で最も高い倍率が1.6倍ということですが、あくまでも普通科の中の話であり、専門学科に目を向けるともっと高い倍率のところはたくさんあります。例えば、
札幌啓成(理数)2.0倍
旭川西(理数)1.9倍
札幌国際情報(グローバルビジネス)1.7倍
工業では、
旭川工業(情報技術)2.0倍
函館工業(電気情報工学)2.5倍 (建築)2.4倍
など。
詳しくはこちらをどうぞ。
2020年北海道公立高・再出願後の最終の出願状況が発表。一般入試の倍率は
社会で出題ミス
社会の設問で出題ミスがあったという報道がありました。受検生全員に2点を加算するそうです。
4日に実施された公立高入試の学力検査で、道教委は「社会」の設問一つで出題ミスがあったと発表した。この設問(配点2点)を削除し、受験生全員に2点を加算する。同検査の出題ミスは、2018年の「社会」以来2年ぶり。
ミスがあったのは、社会の「大問4のB問4」。道の産業別人口の割合を示すグラフで、外国人労働者のみの人数が「3782人」とあるのは誤りで、正しくは「1万7739人」だった。道教委に同日、匿名の指摘があり発覚した。
引用元: 毎日新聞北海道公立高入試で出題ミス 「社会」、全員に2点加算 道教委発表
なお同じニュースのよると、英語の聞き取りテストで不具合があった学校も。
また英語の聞き取りテストでは、浦河高校(98人)と上川高校(9人)で機器の不具合があり、計107人は代わりの問題を受けた。
本当に色々な意味で厳しい入試となりましたが、これを乗り越えた受験生は短い間に大きく成長するでしょう。この苦しい経験が、きっとこれからの糧になると思います。
学力検査が終わったら、気になるのは結果ですね。もちろん「結果は合格発表で!」という方針の受検生も多いと思いますが、もし気になるなら自己採点をしてみてはいかがでしょうか。
入試問題と解答はどこで見られる?
問題と解答は、北海道新聞電子版で見ることができます。また翌日の新聞、朝刊にも掲載されます。
またテレビでも見ることができます。
●HBC北海道放送:3月4日15時44分〜「未来を咲かそう15歳の春!速報!公立高校合格予想ライン」
●TVhテレビ北海道:3月4日15時56分〜「北海道公立高校入試解答速報2020」
●UHB北海道文化放送:3月4日午後3時50分〜「合格ライン&解答を徹底解説!2020高校入試解答速報」
自己採点をしたら
自分で答え合わせをしておおよその点数が分かったら、受検した高校の合格ラインの点数が知りたくなりますね。もちろん、実際のところは分かりません。しかし目安としての入試予想最低点は、北海道学力コンクールのサイトで分析されたものが数日中に掲載されます。
気になる人は入試予想最低点と自己採点の結果を照らし合わせてみてはいかがでしょうか。もちろんあくまで目安なので、合格発表まで気にせずどーんと構えておく!という方針もアリだと思います。
入試予想最低点とは
入試予想最低点は、1月の道コン受験生の分布を元にシミュレーションしているそうです。母数としては十分な資料と言えるのではないでしょうか。北海道の公立高校入試は、国語・数学・社会・英語・理科の5教科各60点、計300点満点。この300点満点中、理論上何点取れれば合格が見えてくるかを表しています。ちなみに傾斜配点を採用している札幌北なども、300点満点に換算して掲載されています。
ちなみにこの入試予想最低点、この高校の最低ラインはズバリ○点!というものではありません。入試の選抜は学力検査の結果だけではなく内申点も大きく関係しますので、当日点が何点必要かは内申ランクによって異なります。(ただし、学力点重視が学力点:内申点=10:0を採用している高校ではランクの上下に関わらず最低点が同一になることがあります。)
つまり内申がAランクなら何点、Bランクなら何点、Cランクなら…というような発表になるわけですね。
この道コンの入試予想最低点は、必要な内申と当日点の目安が分かるという点で、受検生だけではなく来年、再来年に受検を控えている人にとっても学校選びの資料になると思いますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。おそらく期間限定の掲載となると思うので、この機会に見ておくことをおすすめします。
2020年予想最低点
北海道学力コンクールのサイトで、予想最低点が出ました。今年の北海道の公立高校入試は、昨年よりも難化。
科目としては国語以外の4教科は難化傾向。特に標準問題の難化が目立ったようです。
石狩
石狩の倍率1.3以上の高校をピックアップします。
●札幌南(普通) A:233 B:236 C:236 D:236
●札幌東(普通) A:207 B:222 C:227 D:232
●札幌北(普通) A:221 B:230 C:232 D:235
●札幌西(普通)A:210 B:227 C:227 D:227
●札幌月寒(普通) A:170 B:190 C:201 D:203
●札幌国際情報(普通) A:198 B:218 C:220 D:222
●札幌国際情報(国際文化) A:186 B:206 C:211 D:213
●札幌国際情報(グローバルビジネス) B:160 C:180 D:182 E:185
●札幌啓成(普通) B:133 C:153 D:173 E:173
●札幌啓成(理数) B:180 C:200 D:208 E:208
●札幌北陵(普通) B:136 C:156 D:179 E:184
●札幌白石(普通) D:153 E:172 F:175 G:177
●札幌平岡(普通) D:120 E:140 F:151 G:153
●石狩南(普通) C:146 D:166 E:178 F:181
●札幌琴似工業(情報技術) F:85 G:105 H:135 I:155
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●市立札幌旭丘(普通) A:199 B:219 C:219 D:219
●市立札幌藻岩(普通) B:150 C:170 D:182 E:185
●市立清田(普通) B:152 C:172 D:182 E:187
●市立平岸(普通) C:137 D:157 E:170 F:175
●市立平岸(デザインアート) C:116 D:136 E:166 F:196
●市立清田(普通) B:152 C:172 D:182 E:187
●市立札幌新川(普通) B:168 C:188 D:193 E:198
石狩以外の地区
道内の石狩以外の地区は、普通科と理数科の中で高倍率が目立ったところのみピックアップします。
渡島
●市立函館(普通)B:125 C:145 D:163 E:165
胆振
●室蘭栄(理数) A:132 B:152 C:182 D:212
上川
●旭川西(理数)C:140 D:160 E:190 F:212
十勝
●帯広三条(普通)A:161 B:181 C:190 D:192
釧路
●釧路湖陵(理数)A:198 B:218 C:248 D:258
参照:北海道学力コンクール
その年の入試の難易度を測る
入試問題は、毎年細心の注意を持って作成されますが、その平均点は毎年異なります。今年の入試は難しいか、易しいかは、受検生にとっては結構大きな問題です。
入試が易しいと、平均点が高くなります。本人の手応えが上々でも、実はボーダーライン上で多くの受検生が合否を争うような状況が生まれるかもしれません。一つのケアレスミスが、合否を決めるような場合が出てくる可能性もあります。
入試が難しいと、平均点が低くなります。本人が出来なかったと思っていても、周りの人も同じように感じていて、実は相対的な順位は高かったということも有り得ます。
入試の難易度を測るのに役立つのが、道コンの資料「道コンSS・入試当日点換算表」です。これは「道コンSS」と呼ばれる、北海道学力コンクールの偏差値が、入試で何点くらいに当たるかを示した表です。北海道の場合、道コンのデータが一番信頼できると私は思います。
道コン受験者の平均である「SS50」を見ると、その年の入試が、比較的難しかったかどうかを推量することができます。
道コン受験者の平均である「SS50」に当たる今年2020年の入試の点数は、
裁量問題で169点、標準問題で191点
と推定されました。
過去の入試での推移は次のようになっています。
2019年:裁量問題で186点、標準問題で205点
2018年:裁量問題で167点、標準問題で194点
2017年:裁量問題で177点、標準問題で208点
2016年:裁量問題で180点、標準問題で208点
2015年:裁量問題で191点、標準問題で208点
2018年までSS50付近の点数は徐々に難化していましたが、2019年は大幅にアップ。2018年の入試が難しく、2019年は易しく、その差が大きかったのが分かります。
そして2020年、今年のSS50は、裁量問題では昨年より17点、標準問題では14点ダウン、つまり難化しているようです。標準問題は難しかったとされる2018年よりも低いという結果になりました。
2019北海道公立高校学力検査が実施。自己採点と入試予想最低点
合格発表は3月17日
公立高校の合格発表は3月17日10:00です。
そして3月13日は札幌市の中学校の卒業式が予定されています。、縮減されて行われるのではないかと思いますが、毎日状況が変わるので情報を注視したいと思います。
たくさんの人のいろいろな想いの詰まった3月ですね。
合格発表についてはこちらの記事をどうぞ。
入学準備についてはこちら