2020年3月2日、2020年公立高等学校の再出願後の出願状況が北海道教委のHPなどで発表されました。これによって推薦入学者数と一般入試の倍率が明らかになっています。今回発表される倍率は、推薦を除いた一般入試の倍率になります。データから分かったことをまとめます。

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再出願後の出願状況とは

一般入試までの最後の発表となる「再出願後の出願状況」は、1月の終わりと2月中旬に発表されたデータや倍率と異なる点があります。

一つは推薦入学の内定を経て、推薦入学確約書を提出した人数が明らかになったこと。もう一つは募集人員からこの推薦入学確約書提出数を引いた実募集人員数を元にして倍率を算出していることです。

倍率は、再出願後の全出願者数を実募集人員で割ったものです。

つまり、過去2回は推薦と一般合わせた全体の倍率でしたが、今回は推薦を除いた、「一般入試の倍率」となります。

石狩の一般入試の倍率について

札幌東西南北と、倍率1.3倍以上の高校の一般入試の倍率を調べてみました。

学校名 学科名 再出願後の全出願者数 推薦入学確約書提出数 A 実募集人員=募集人員-A 3/2発表の倍率
札幌東 普通 453 320 1.4
札幌西 普通 463 320 1.4
札幌南 普通 376 320 1.2
札幌北 普通 402 320 1.3
札幌月寒 普通 376 280 1.3
札幌啓成 普通 299 45 235 1.3
札幌啓成 理数 71 5 35 2.0
札幌北陵 普通 346 35 245 1.4
札幌白石 普通 343 24 256 1.3
札幌平岡 普通 301 240 1.3
札幌国際情報 普通 91 24 56 1.6
国際文化 67 33 47 1.4
グローバルビジネス 106 57 63 1.7
石狩南 普通 388 280 1.4
札幌琴似工業 情報技術 110 3 77 1.4
市立札幌旭丘 普通 413 65 256 1.6
市立札幌藻岩 普通 395 45 275 1.4
市立札幌平岸 普通 452 280 1.6
デザインアート 33 14 26 1.3
市立札幌清田 普通 247 34 166 1.5
市立札幌新川 普通 409 54 266 1.5

推薦を実施していない東西南北などの倍率には大きな変動はありません。しかし推薦で多くの入学者数を確保した人気のある学校の一般入試倍率は変化があります。

公立高校では基本的に募集人員以上の合格者数を出すことはまずないので、募集人員から推薦入学確約書提出数を提出数を引いて少なくなった実募集人員の枠を、一般入試受検者で競い合わなければならなくなります。

ただ今年のデータを見ると、例外もあるようです。市立札幌旭丘は推薦枠より一人多い推薦合格者(65名)を出しているためか、実募集人員も1人多くなっているようです。(256名)

また、昼間部が人気の定時制、市立札幌大通はこのような結果となっています。

学校名 学科名 再出願後の全出願者数 推薦入学確約書提出数 A 実募集人員=募集人員-A 3/2発表の倍率
市立札幌大通 普通(午前) 135 30 80 1.7
普通(午後) 103 30 60 1.7

市立大通は昼間部の人気が高いです。特に推薦の倍率は高く、午前:5.2倍、午後:3.6倍でした。

道内の石狩以外の倍率1.3倍以上の高校

石狩以外の地区の一般入試の倍率が、1.3倍以上となった高校をピックアップしてみます。

空知

学校名 学科名 再出願後の全出願者数 推薦入学確約書提出数 A 実募集人員=募集人員-A 3/2発表の倍率
岩見沢緑陵 普通 70 24 56 1.3
滝川 理数 45 6 34 1.3
岩見沢農業 森林科学 5 39 1 5.0
三笠 調理師 14 10 10 1.4

後志

学校名 学科名 再出願後の全出願者数 推薦入学確約書提出数 A 実募集人員=募集人員-A 3/2発表の倍率
小樽水産 水産食品 49 4 36 1.4

胆振

学校名 学科名 再出願後の全出願者数 推薦入学確約書提出数 A 実募集人員=募集人員-A 3/2発表の倍率
苫小牧東 普通 313 240 1.3
室蘭栄 理数 81 28 52 1.6
苫小牧工業 電気 24 21 19 1.3
情報技術 49 12 28 1.8
建築 38 10 30 1.3
環境化学 41 9 31 1.3
室蘭東翔 総合 118 75 85 1.4

渡島

学校名 学科名 再出願後の全出願者数 推薦入学確約書提出数 A 実募集人員=募集人員-A 3/2発表の倍率
函館西 普通 260 37 203 1.3
七飯 普通 141 12 108 1.3
市立函館 普通 298 27 213 1.4
大野農業 食品科学 52 1 39 1.3
函館工業 電気機械 53 10 30 1.8
電気情報工学 72 11 29 2.5
建築 61 15 25 2.4
環境土木 51 8 32 1.6
工業化学 50 2 38 1.3
函館商業 流通ビジネス 44 10 30 1.5
情報処理 42 9 31 1.4
函館水産 品質管理流通 54 0 40 1.4
機関工学 45 4 36 1.3

上川

学校名 学科名 再出願後の全出願者数 推薦入学確約書提出数 A 実募集人員=募集人員-A 3/2発表の倍率
旭川西 普通 224 40 160 1.4
理数 37 20 20 1.9
旭川永嶺 普通 253 48 192 1.3
おといねっぷ美術工芸 工芸 25 20 20 1.3
旭川工業 電気機械 30 17 23 1.3
情報技術 39 20 20 2.0
建築 37 20 20 1.9
土木 26 20 20 1.3
旭川南 総合 167 120 120 1.4

オホーツク

学校名 学科名 再出願後の全出願者数 推薦入学確約書提出数 A 実募集人員=募集人員-A 3/2発表の倍率
北見商業 商業 45 11 29 1.6

十勝

学校名 学科名 再出願後の全出願者数 推薦入学確約書提出数 A 実募集人員=募集人員-A 3/2発表の倍率
帯広三条 普通 270 48 192 1.4
帯広緑陽 普通 200 29 131 1.5
幕別清陵 普通 147 20 100 1.5
帯広工業 電気機械 29 20 20 1.5
建築 34 17 23 1.5

釧路

学校名 学科名 再出願後の全出願者数 推薦入学確約書提出数 A 実募集人員=募集人員-A 3/2発表の倍率
釧路湖陵 理数 44 13 27 1.6
釧路工業 電気機械 55 12 28 2.0
建築 40 9 31 1.3
土木 54 7 33 1.6
工業化学 50 2 38 1.3

参照:北海道教育委員会 令和2年度公立高等学校入学者選抜再出願後の出願状況

今は自分のできることを

今年の入試は、中学校休校中に行われる異例のものとなりました。

ただでさえ不安定な時期に、イレギュラー続出の中、受検の日を迎えざるを得ない受検生や保護者の皆様の不安は計り知れません。

ただ条件は皆同じです。周りで一緒に試験を受けている人たち皆が自分と同じ条件で、同じように不安で大変なんだと思うと、少しは気が休まるでしょうか。

倍率が明らかになったところで、受検生の皆さんは自分の力を出しきるために出来ることを淡々とやる時期です。十分考えて出願した志望校の学力検査に向けて、こんな時期ですが心配しすぎないようにしながら過ごしてください。

実際の倍率は今回発表された倍率より高くなることはもうありません。しかし、あまり多くはないでしょうが、中には出願しながら私立や高専を第一希望にしていた人もいるために当日の欠席者がでることもあり、これより低くなる可能性はあります。いずれにせよ、あまり倍率に左右されず、実力を出し切ってください。心から応援しています。

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