なぜこのサイトを立ち上げたか
こんにちは!えぞりすです。数ある教育系サイトの中から、この「札幌えでゅ」訪問してくださって、ありがとうございます。
ここで、私の簡単なプロフィールと、なぜこのサイトを立ち上げたかをお話しさせていただきます。
北海道に引っ越して来て早十数年、北海道へやって来る前は首都圏に結構長く住んでいました。ただ、物心つく前だったので覚えていませんが、生まれは札幌です。記憶にある初めての北海道の冬は雪虫におののきましたが、今では多少口に入っても驚きません。雪道は20cmくらいの歩幅でしか歩けなかったのが、今では懐かしい思い出です。
時々北海道ルールに驚きながらも楽しく過ごし、上の子供はいつの間にやら中学生に。そして北海道での高校入試に直面することとなります。
重いアルファベット1字
子供が中学1年生の時の個人面談でのことです。小学校での個人面談では、どんなことがあった、こんなことしたというエピソード的な話で概ね終わっていたのですが、中学に入りその違いに面食らいました。
担任の先生から、定期テストや実技テストの成績と各教科担任からの講評を淡々と説明された後、おもむろにアルファベットを1つ告げられました。
「○です」と。
注)○にはお好きなアルファベット1字を入れてお楽しみ下さい。(笑)
もちろん道産子の皆さんならお分かりでしょう。いわゆる内申ランクというヤツです。
おそらく先生にとっては、何がしかの深い意味が込められたアルファベット1字だったと思います。しかし、残念ながら当時北海道の高校入試制度について全く分かっていなかった保護者の私とうちの子には、その深い意図は全く伝わらず…
何せ、アルファベットのトップがAなのは何となく分かったのですが、その先がどこまであるのかさえ知らなかったのです。(家に帰って調べたらなんとMまであることが分かりました!いっぱいありますね!)
その時の成績もヤバかったのかもしれませんが、それ以上に親子共々北海道の高校入試制度に対して全く無知だというヤバさに震えました。しかも子供は、今考えるとその頃がまさに反抗期のピーク。上にお兄さんやお姉さんがいて、内申ランクについて体感している意識の高い生徒たちが、一生懸命成績を上げようと頑張っているのを見て、
「なぜそこまで成績を気にするのかわからない」
などと家でブツブツ言う始末。「いや、そこは気にしてくれよ」と思いつつ、この先どうやって受検へ向かっていくべきか悩みました。
そして気づきました。受検制度どころか、どんな学校があるかさえ分からない!
いやー参りました(๑˃̵ᴗ˂̵๑)
しかも、部活との両立ができないということで、塾なしでやっていくことが決定し、この先どうするかとちょっと真剣に考えましたね。
ちなみに、下の子の中学の面談で、内申ランクのアルファベットを告げられたことはありません。方針が変わったのか、先生の考え方なのか分かりませんが、今は言わないようになったのかもしれませんね。その他の進路指導は変わりなしですが。
受検を経てこう思った
そんな紆余曲折を経て、なんにも知らなかった親子が塾なしで高校入試を迎え、その間本当にいろんなことを感じました。色々調べて、少しずつ分かってくるにつれ、いろんな制度の問題点が見えて来ました。いろんな学校に足を運んで、中学校の進路指導を体験し、北海道の教育のいいところも悪いところも体感しました。
その間こんな風に思いました。
北海道の塾なし受検はどうすればいいか知りたい。
気軽に受検経験者から話が聞けるようなサイトが欲しい。
もっと簡単に受検情報が分かるといいのに。
そして受検が終わってからこう思いました。
なぜ北海道の高校入試制度は何十年も変わらないんだろう。
ガラパゴスならまだいい、独自に進化しているのだろうから。でもこれはずっと変わらないただの化石じゃないか。
管理する側に都合がいい制度ではなく、生徒ファーストの目線に立った制度とは何か、もっと議論が欲しい!
保護者と子供目線のサイトが欲しい
以上が、このサイトを立ち上げた理由です。あの頃の自分が欲しかった、情報に簡単にアクセスできて、塾なし受検のヒントになる、気軽にママ友に話を聞くような、そんなサイトが作りたいと思いました。
あくまで生徒と保護者の目線に立った、生徒ファーストのサイトにしたいと思っています。
また、なぜ私が北海道の高校受験制度を残念に思ったのか、その理由も書いて行きたいと思います。生徒ファーストの制度を議論するには、それが不可欠だと思うからです。
高校受験制度は、各都道府県によって驚くほど違います。そして教育への関心が高い地域ほど、常に制度に対する議論があり、そのサイクルが早いです。北海道のような従来型の制度は、批判されて変更になってからもう二周りくらい変わっている自治体もあるくらいです。
北海道は、他の地域と違って他県の情報が入りにくいという特徴があります。他県では当たり前の越境も、北海道では津軽海峡越え。地域によっては青森よりもロシアの方が近いという有様。本州なら自然に入ってくる他県の受検情報も、北海道では意識して探さないと目に触れることがありません。おそらくそれも、何十年も変わらない制度を招く理由の一つでしょう。
そこで、他の自治体の高校入試制度と比較しつつ、北海道の制度の問題点を考えて行きたいと思います。予め言っておきたいのですが、他県の制度を手放しに賞賛したいわけではありません。
受検制度というのは、変わればそれで得をする人がいる一方、損をする人も出ます。あちらを立てればこちらが立たず、それが受検制度の宿命です。しかし、このまま議論のない状態で、今後また何十年も過ごしていいはずがありません。
感謝しています
このサイトでは、あくまでもいろいろな制度を知る機会として、議論の材料とするために他県の制度と北海道の制度を比較するつもりです。北海道の制度を批判することになると思いますが、それも生徒ファーストの制度とは何か、考えるきっかけにして欲しいという意図だということをご理解いただけると幸いです。
また、中学の進路指導に対しても批判的に見えるかもしれませんが、私が問題だと思うのはあくまでも高校受検制度であり、中学の先生方には大変感謝しております。実際北海道に来て、ここで教育を受けたことは、うちの子供達にとっては、本当に幸いでした。
要所でいい先生と出会え、良い学びがあり、本当に北海道の学校へ来て良かったと思います。実際北海道の教育はいいところが沢山あり、決して内地と比べて劣っているとは思いません。おそらく重点を置いているところが異なるだけなのでしょう。
ただ、それでもやっぱり高校受検制度に関しては、○○だなと思ってしまいます。
注)○○にはお好きな2文字を入れてお楽しみ下さい。(笑)
おそらく今後2020年からの数年間で、教育は大きく変わって行くことでしょう。今まで常識だと思ってきたことは、10年後には跡形もなく消えて無くなっているかもしれません。私たちはその過渡期に立っています。もちろん北海道も例外ではありません。
今ここで思考停止していては、進学に就職に全国へと向かって行く若い人たちの足を引っ張ることにもなります。そういう理由で、先生方への感謝の気持ちは別の場所にひとまず置かせてください。比較したり勝手な理想を並べたりしながら、北海道の受検制度のどこが問題でどうすればいいのか、正解があるわけではありませんが、サイトを通じて考えてみたいと思っています。
北海道のことを知らないのに勝手なことばかり言って!と感じる方もいるかもしれません。実際その通りかもしれないのですが、理想がないとどんどん学校や教育産業目線の制度へ流れてしまうので、生徒ファーストのために敢えて勝手なことも言っていこうと思います。お気に召さない方は申し訳ないのですが、どうかスルーしてやってください。
受検の結果は
さて、初めての子供の受検についてですが、何も分からないゼロからスタートして結果的に良かったと今では思っています。どんな学校があるかも分からないことを自覚して「これはヤバい」と思ってから、自分の目で見て足を運んで、たくさんの情報を集めました。そのうち情報の集め方が分かって来て、学習法を試行錯誤するようになり、私も子供もとてもいい勉強になりました。
山あり谷ありでしたが、塾に頼れない代わりに、先入観に捉われず主体的に考えて、学校選びができたと思います。おかげで、ここで学びたいと思える自分に合った学校を見つけ、幸運なことにそこで学ぶことが出来ました。
いわゆるトップ校ではないので、何の参考にもならないかもしれません。しかし私も子供も、高校というのは将来へ向かう最初のステップであり、決してゴールではないと考えているので、将来に向かって前向きに学べる高校と出会えて、大切な3年間をそこで過ごせて、本当に良かったと思っています。
北海道は地理的にも雪国という環境的にも、塾に簡単に通えない地域が沢山あり、塾なしで高校入試を迎えなければならない人も、結構いるのではないかと思います。少しでもそういうケースのヒントになれれば、とても嬉しいです。
山あり谷ありだったあの頃の自分たちが欲しかった、そんなサイトを目指します。そのことが、これからの受検生や保護者の皆さんに、少しでもお役に立てれば幸いです。
また2020年からの教育改革で、小学校の教育や大学受験制度も大きく変わろうとしています。制度がどう変わるか、どうやって変革を乗りこなすか、そのあたりのことも調べてまとめていこうと思っています。
北海道の教育について考えることで、子供達やこれからの若い人たち、その保護者を応援して行きたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
その後へつづく
上記のプロフィールを書いてから時が経ち、子どもは高校生と大学生になりました。 そしてこの状況。 子どもや若者にとって、そして子どもを持つ親にとって、信じられないくらい生きにくい時代がやって来ました。 子どもや大学に関する …