文部科学省は2020年5月19日、困窮する学生等の学びの継続のため「学生支援緊急給付金」制度の創設を発表しました。今回の緊急事態によるアルバイト収入の減少などにより学生生活の継続が困難になった学生を支援するのが目的です。

学生支援緊急給付金とは

Mizianitka / Pixabay

支給額は

給付額は以下の通り。

住民税非課税世帯の学生は20万円
上記以外の学生には10万円

対象者は、約43万人となっており、所要額は約530億円規模。

対象となる学生は

・国公私立大学(大学院含む)・短期大学・高専(第4・5学年及び専攻科)・日本語教育機関を含む専門学校に在籍している学生

・家庭から自立してアルバイト収入等で学費等を賄っている学生などで、新型コロナウイルスの影響でアルバイト収入が減少し修学継続が困難になっていること

などが条件となっています。また条件を満たしている留学生も含まれます。

アルバイト収入が減少が要件ということで、新入生は対象外のように見えますがそうではなく、「アルバイトを予定していたけれども、今回の事態で得られるはずだった収入が得られなかった」という場合は対象となります。要件について詳しくは後述します。

支給までの流れ

支給の大まかな流れは、
・学生が大学等に申請
 ↓
・各大学等が審査を行い、日本学生支援機構にリストを提出
 ↓
・国から補助金を受けた日本学生支援機構を通じて学生に支給(振込)

となっています。

文部科学省:「学びの継続」のための『学生支援緊急給付金』 ~ 学びの継続給付金 ~より画像引用

文部科学省の学生の皆様向けページでは、「申請の手引き」を見ることができ、「支援緊急給付金の申請書」や「誓約書」もダウンロード出来るようになっています。

学生支援緊急給付金の対象の基準

ここからは上記の文部科学省のページから、申請の手引きよくある質問を参考に具体的な申請と対象などを見てみます。

支給対象者の要件は

支給対象者は、基本的に以下の要件を満たすことを求めています。

1.家庭から多額の仕送り(年間150万円以上)がない
2.原則として自宅外で生活している
3.生活費・学費に占めるアルバイト収入の割合が高い
4.家庭(両親のいずれか)の収入減少等により、家庭からの追加的支援が期待できない
5.コロナ感染症の影響でアルバイト収入が大幅に減少(前月比50%以上)している
  ※2020年1月以降2ヶ月分の給与がわかる書類などで証明
6.このほかに高等教育の修学支援新制度の区分など、既存の支援制度で決められた条件を満たす必要があります。

また留学生については学業成績や出席率などの基準があります。詳しい基準については前述の「申請の手引き」で確認してください。

ただし、上記は基本的な要件であり、最終的には申請内容を踏まえ在籍する大学等が判断します。大学が上記の基準を考慮した上で、経済的理由により大学等での修学の継続が困難であると認める学生は対象となります。

文科省のサイトの特によくある質問では、以下のようなQ&Aがあります。

Q この4月に大学に入学した者は対象になりますか。
A アルバイトを予定しており、得られるはずであった収入が得られなかった場合は対象となります。申請の際、その旨を自己申告いただきます。

Q 自宅生は対象外ですか。
A 自宅生でも、家庭から学費等の援助を受けていない場合は対象となり得ます。この場合、家庭から学費等の援助を受けておらず、自ら賄っていることを大学等に自己申告頂きます。

学生支援緊急給付金申請書には、「申し送り事項」を記入する欄があります。そこには

※ 証明書の提出が困難な理由や多子世帯、ひとり親世帯等であることなど、大学等に申し送りすることがあれば記入ください。なお、こちらに質問などを記載しても返信致しません。
※ 大学等1年生で予定していたアルバイトがなくなった場合等は、そのような事情を記入ください。

との記載があります。

新入生や自宅生でも、対象となり得ると思った場合はその旨をきちんと申告して申請すれば、申告を受けた大学がしっかり審査してくれる筈です。

申請について

学生が通っていいる大学などへ申請を行います。申請を希望する場合は、在籍する大学のHPや通知などをよく見て、通知を見逃さないようにしましょう。

申請書類について

文部科学省サイト:学生支援緊急給付金申請書の学生の皆様向けページにある「申請の手引き」をよく読み、「学生支援緊急給付金申請書」と「誓約書」をダウンロードし、必要事項を記入します。

また、申請の手引き6〜7ページに必要書類が記載されているので、確認し揃えます。書類の例として、自宅外で生活していることを証明するアパートなどの賃貸契約書の写しや、2020年1月以降の2ヶ月分でアルバイト収入が前月比50%以上減少していることを証明する、給与明細や通帳の写しなどが挙げられています。

書類が揃ったら

申請は5月19日以降、順次大学等において受付を開始されます。申請締切日を在学校に必ず確認し、募集時期を逃さないよう注意しましょう。また大学等によっては、LINEによる申請も受け付けているそうです。

その後各大学は書類を元に選考を行い、学生の推薦リストを作成します。

支給日はいつ

支給は、大学などでの選考を経て推薦が終わり次第手続きを進め、申請者である学生本人名義の口座へ振り込まれます。支給の決定については特に通知はなく、口座の振込をもって支給決定の通知に代えるそうです。

まとめ

今回の事態では、大学の高額な学費とそれをアルバイトなどで賄う学生の多さや、支援の届きにくさが浮き彫りとなっています。

そんな中、大学生がしっかりと声を上げたことで、やっと国が支援へ動き出しました。学生支援緊急給付金は、大学生の皆さんが勝ち取った支援金です。

必要な時に足りないものを求めることは大事ですね。たとえ完全でなくても自分が要件に当てはまるかもしれないと思った人は、大学からの情報に注意して、時期を逃さず申請しましょう。当てはまるかどうかの審査は、大学がきちんと行ってくれるでしょう。