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「カルテット」北海道では全話2ケタ視聴率。最終話感想

Pexels / Pixabay

カルテットらしいラストに納得

視聴率は決してよくないながら、北海道ではなぜか好調ということでこのローカルブログで取り上げ始めたTBS系ドラマ「カルテット」ですが、もはや完全にブログテーマを離れ筆者の趣味となっております。申し訳ございません。

最終話、終わってしまいましたね…。毎回「まさか〜」で終っていたこれまでのカルテットですが、最終話は全員が収まるところに収まったというしっくり感のある、前向きな終わり方だったではないでしょうか。

片思いだの別荘がどうだのを超越して、4人が4人でいることが幸せの形であり、それぞれの居場所となっているような最後のシーン。恋愛に白黒つけずにこの曖昧な状態が一番いい、そんな幸せの形があってもいいと思わせてくれる終わり方でした。

願わくば、この完璧でない優しい人たちに幸あれ!と心から応援したくなるいいラストだったと一ファンとして納得しています。

北海道では全10話視聴率全て2ケタ!

それにしてもこのドラマ、北海道での視聴率がとても良かったんです。北海道人の心をがっちり掴む何かがあるドラマだったと言えそうですね!

21日に放送された女優・松たか子(39)主演のTBS系ドラマ「カルテット」(火曜・後10時)最終回の北海道地区での平均視聴率が12・8%だったことが22日分かった。

 第6話では13・9%の最高視聴率を記録するなど、TBS系列の北海道放送(HBC)ではこれで全10回2ケタ超えと、好調のままクライマックスとなった。

 瞬間最高視聴率も午後10時ちょうどに記録された15・1%。最終回をリアルタイムで視聴しようと待ち受けた視聴者が多かったと見られる。

引用元:スポーツ報知松たか子主演「カルテット」最終回、北海道で12・8% 全10回2ケタで有終の美

全国的に見ると視聴率は振るわなかったものの、満足度とネットでの評価が高いことが特徴だった「カルテット」。視聴率でも高評価の北海道民のドラマ鑑識眼は高し!と道民でカルテットファンの私は勝手に思っています。

主題歌「おとなの掟」がいい!「カルテット」が北海道で視聴率好調な件

最終話をなぞると(ネタバレ感想)

他人の戸籍を買い、「早乙女真紀」になりすましていたことが発覚し、失踪と同時期に義理の父が心不全で亡くなっていることに疑いを持たれ、「疑惑の美人バイオリニスト」として時の人となってしまった真紀(本名:ヤマモトアキコ)さん。

その後、裁判が終わり執行猶予がついたものの、一人暮らしをし、もうカルテットには戻れないと語ります。

マスコミの興味は、ドーナッツホールのメンバーにも及び、すずめちゃんは元魔法少女という過去を暴かれ、別府さんは会社を辞めていました。しかしそのせいか別荘は買い手がつかず、1年後も3人は共同生活を続けています。ただし無職の別府さんと割烹ダイニングとなった「のくた庵」で週7日働いているという家森さん、資格を取るために猛勉強中のすずめちゃんという以前とは逆の境遇に。

徹夜で勉強するというすずめちゃんに、別府さんが心底驚愕したように「徹夜…!」とつぶやきます。そして真顔で諭すように言います。

「すずめちゃんに似合うのは…二度寝。」

…うん、そうですよね。

真紀さんが戻ってくるのを軽井沢で待つ3人ですが、雑誌に載った真紀さんが知らない男性(実は弁護士)とコロッケを食べながら歩く写真を見て衝撃を受けた別府さんは、カルテットを解散しようと言い出します。そこで真紀さんから1年前預かったヴァイオリンを持ち出し、解散するならこのヴァイオリンを返してからにしようというすずめちゃん。

そして3人は真紀さんを探すことにします。真紀さんの住む大きな団地を突き止め、演奏することで真紀さんをおびき出す作戦に。

音を聞いて、転びながら彼らの元に急ぐ真紀さん、想いがこぼれて溢れてしまっていましたね。すずめちゃんにハグされて、家森さんにも挟まれてハグされて、幸せそうな笑顔の真紀さんにホッとしました。

車を回しに行く係をすずめちゃんから任命されて、感動のハグに混ざれなかった安定の幹事長:別府さんがちょっと不憫です。

人生を好転させる示唆に満ちていた

軽井沢に戻り、近況を聞く真紀さん。音楽を諦めようとしている3人の発言を聞いて、大きなホールでコンサートをやろうと言い出します。

その時の真紀さんの台詞と表情が印象的でした。

人生は開き直ってからが面白い!

すずめちゃんは以前は会社で働き、魔法少女の過去が露見しては職場を去りという人生を送ってきました。真紀さんも過去が露見しないように、小さな声がすっかり身についてしまうほど、人目を気にして生きてきたのだと思います。そして団地でも嫌がらせを受けながら、一人で耐えて謝って、小さくなって息を潜めていました。

しかし、穴があってこその今の自分でこの仲間たちだ、こんな自分でも認めてくれる仲間たちがいて、居場所があるのだという自信を得て、そして彼らと一緒だから、初めて開き直ることができたのだと思います。

「届く人には届くんじゃないですか
その中で誰かに届けばいいんじゃないですか?
一人でも、二人でも。」

そしてコンサートの結果は、届く人には届きました。帰る人もいました。空き缶を投げる人もいました。でも確実に届いていた人もいました。そしてそれは一人、二人という人数ではありませんでした。

きっともうバッシングだけではなくなるだろうという予感があります。彼ら自身が思いっきり演奏を楽しむことができているから。バッシングもあるだろう、でも応援してくれる人もいる。そこに気付けてからが人生面白いのでは?

そして期待を裏切らない有朱ちゃん登場

カルテットの4人以外で目が離せなかった役といえば、吉岡里帆さん演じる目が笑っていない元アイドル・有朱ちゃん。最終話でもやってくれました。

おそらく、雨に濡れた子犬のように、気まぐれな猫のように、そしてトラのように狩った成果であることが想像に難くないイケメン外国人青年のエスコートを受け、ノクターン改め「のくた庵」のマスター夫妻の前にセレブのように颯爽と登場するその姿に思わず笑ってしまいました。

豪華な指輪を披露しながら、

「人生、チョロかった〜あはははははは!」

と高笑いする有朱ちゃんの存在が、このドラマのスパイスになっていたことは確か。最後まで目を釘付けにさせてくれた吉岡里帆さん、さすがです。

最後のまさかは…

前回の予告にあった「最後のまさか」は、有朱ちゃんの下克上か!?と思ったのですが、その後楽屋での真紀さんとすずめちゃんのやり取りを見て、ああ、これか…と思いました。

果たして真紀さんの義父の死の真相はどうなのでしょう。もはや永遠に分かりませんが、もしや…と思わせるすずめちゃんとの鏡越しのぞくりとさせる短いやり取りに、松たか子さんってすごい役者さんだな…と改めて感じました。

普段は自然体なのに、ここぞという時の色気というか凄みがオーラのように出ますよね。真相はあくまでグレー。どちらにも取れる謎を最後まで残せたのは、松さんの演技のなせる技かと思います。

匿名の手紙は夢を諦めない人への嫉妬

カルテット・ドーナツホール宛に、以前彼らの演奏を聴いたという人からの匿名のバッシングの手紙も印象的でした。彼らを奏者として才能がないと断じるその手紙の主は、自分の才能の限界を感じて5年前に奏者を止めたという人。なぜ続けるのか?どうして?と執拗に問いただすその手紙には、自分と同等、あるいはもっと技術の拙い奏者だと感じている彼らが、自分の諦めた夢を追い続けることへの嫉妬なのではないかと感じます。

常々感じているのですが、音楽や芸術って、もっと色々な楽しみ方があっていいはず。万人の琴線に触れることができるのは、超一流の芸術家の作品かまたは普遍的なものだけなのかもしれませんが、幼稚園児の歌や絵画だって、感動を覚える人はいます。

他の分野でもそうです。文学作品だって、文学賞を獲るような一流の作家さんだけしか作品の価値がなく、人に感動を与えられるわけではありません。無名の誰かが書いた作品も誰かの琴線に触れられる可能性があります。

なぜか日本は、一流でなければ価値はないとと白か黒か断じる傾向があるように思いますが、誰だって自分の好きなことを追求していい。そんなメッセージを感じます。結局は楽しんだもの勝ちなのかもしれませんね。伝える側も受け手も千差万別なのですから、二流、三流は価値はないなんてことはなく、思いっきり楽しんでやっていることはきっと誰かに届くんでしょう。

万人にではないかもしれないけれど、誰かに届けばいい。そう思えて奏者を続けられる人たちと、一流になれないからと止めてしまうという白黒の価値観の人ではどちらが幸せなのか。

誰と誰がくっつくとかではなく、あえて曖昧な関係を続けることで、これ以上ない居場所を見つけた4人の結末は、何かと白黒つけたがる昨今の世の中に一石を投じることとなったのではないかと思います。

本当に久しぶりにはまったドラマで、最後まで楽しめました。ありがとうございました!

坂元裕二さんのシナリオ本はこちら。

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